ズルズル続くガソリン、電気、ガス代補助「市場の価格メカニズムに任せる政策へ転換を」石川和男が指摘

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政策アナリストの石川和男が3月16日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のエネルギーリテラシー」に出演。約2年近く続き、さらなる延長がささやかれているガソリン、電気、ガス代への補助金政策について「市場の価格メカニズムに任せる政策へ転換すべき」と指摘した。

ズルズル続くガソリン、電気、ガス代補助「市場の価格メカニズムに任せる政策へ転換を」石川和男が指摘

※イメージ

2022年1月から始まったガソリンなどの燃料代や、電気、ガス代への補助金制度。世界的なコロナ禍からの経済回復による原油価格の値上がりによって、ガソリンや石油製品の価格が上昇したことや、その後のロシアによるウクライナ侵攻で燃料価格が高騰し、電気・ガス代が値上がりしたことへの対策として、今も続いている。当初は数か月程度の「激変緩和対策」として始まった制度だが、2年以上延長が繰り返されており、政府内ではさらに夏頃まで延長する検討に入ったともいわれている。

この現状について、ゲスト出演した第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏は「補助金をやめると、一時的にエネルギーコストが高くなるかもしれないが、高くなると経済の市場メカニズムが働き、節約のためにEV(電気自動車)やハイブリッド自動車など脱炭素型のものにシフトしていく。それが健全な流れだ」と指摘。続けて「産業構造としても脱炭素化が必要。今、石油元売りに巨額の補助金を払っている。これをやると、石油元売り会社の化石燃料依存がずっと続いてしまう。脱炭素のための事業転換に税金を使うべき。脱炭素にあわせて、化石燃料産業の資産を不良債権化させないような形で、新しい事業にシフトさせていく未来像も補助金廃止と同時に積極的に考えていく必要がある」と述べた。

また「今、ガソリン代が高くて困っているでしょ?と今に焦点を当てる近視眼的な見方を政治家がしてはいけない。政治家は先々の持続的な日本を見ながら政策を組んでいく責任がある」と言及。

石川は「未来のある子どもたちのことを考えた政治という点で、エネルギー補助金はだめ。補助金はやめて、価格メカニズムに任せる政策に転換する勇気を現政権がもてるかどうかにかかっている」と、今後の補助金政策転換に期待を寄せた。

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