公益財団法人・アパ日本再興財団は、12 月6 日(金)、東京・明治記念館にて、『第7回 アパ日本再興大賞』『第17回「真の近現代史観」懸賞論文 最優秀藤誠志賞』の受賞発表会を開催した。
同財団は、核を保有する権威主義国家に囲まれ地政学リスクに直面する我が国において、「内外の諸問題を克服し、素晴らしい祖国を子孫に遺していくためには、まずは日本人が歴史の真実を知り、祖国に誇りを持つことが必要不可欠である」と主張。『アパ日本再興大賞』や『真の近現代史観』懸賞論文の表彰を通じて、埋もれた歴史の真実を明らかにし、我が国が進むべき指針を示すことで、“誇れる国・日本”の再興を目指してきた。
受賞発表会では、最初に主催者挨拶として、公益財団法人・アパ日本再興財団 代表理事の元谷外志雄氏が登壇。元谷氏は、「ホテル事業を大きくするだけではなく、この国を良くしたいという思いから、言論活動に力を入れてきました」と趣旨について説明。「事業活動と言論活動は、車の両輪のようなもの」という考えのもと、長きに渡り2つの活動を両立させてきた元谷氏だが、今回の受賞作品についても、「いずれも素晴らしい作品なので、多くの方に読んでいただき、真実を知るきっかけとしていただきたい」と熱く語った。
その後は、受賞記念特別講演がおこなわれ、各受賞者がそれぞれ登壇。『私はなぜ靖国神社で頭を垂れるのか』で『第7回 アパ日本再興大賞』を受賞した、歴史学者・麗澤大学准教授のジェイソン・モーガン氏は、今回の受賞に対し「身に余る光栄」としつつも、「今回受賞したのは、私ではなく“英霊”です」「靖国神社で祀られている魂が今回の本当の受賞者であると、痛切に意識しております」と敬意を表した。
「大東亜戦争での英霊の犠牲・勇気があったから、今の日本がある」と語るモーガン氏は、「米軍にへりくだっている今の日本を見て、英霊がどう思うか?」と嘆かわしく思う感情を口に。“日米同盟”を合言葉に米軍による占領を正当化しようとする、一部メディアの在り方に疑問を呈した。
受賞作品のタイトル『私はなぜ靖国神社で頭を垂れるのか』について、モーガン氏は、「その答えはシンプルです。そこに英霊がいるからです」と明言。また、「日本人がなぜ、まだ欧米人に虐げられているのか」の答えは「英霊の声を聞かなくなったから」であると述べ、「英霊の声を聞いて、大東亜戦争の大義を思い出してほしい」と強く訴えた。
そして、最後にモーガン氏は、「英霊が開いた道を、最後まで開き遂げましょう」「日本の真の独立を達成し、最高の日の出を迎えましょう」と願いを込めて伝えた。
続いて、『リベラリズム VS 保守思想・グローバリズム VS ナショナリズム間の最終戦争~どちらに軍配が上がるのか、その岐路に立つ世界と日本~』で『第17回「真の近現代史観」懸賞論文 最優秀藤誠志賞』を受賞した、皇統を守る国民連合の会・理事の中村敏幸氏が登壇した。
『正と邪の最終戦争~真正保守は如何にしてこの戦いを勝利に導くべきか~』と題しておこなわれたこの講演だが、中村氏は、今のこの世界において、「民族の伝統を破壊する“邪悪な勢力”と、人間本来の健康な精神を取り戻すことを目指す“正の勢力”との戦いは、既に始まっている」と危機的状況について語る。その上で、今の日本がリベラリズムとグローバリズムによる邪悪な企みに飲み込まれているとして、その在り方を問題視した。
また、日本の回復が見られない原因は「GHQによる巧妙な洗脳である」として、「多くの国民が未だにその洗脳化にあって、自己を取り戻すことができていない」と指摘。「戦後、日本は何を失い、何を取り戻すべきかを、今一度考えるべきである」と熱を込めて語った。
最後に、同発表会の会場が明治記念館であることを受けて、明治天皇の御製の1つである『いそのかみ 古きためしをたづねつつ 新しき世のこともさだめむ』を引用し、「これが保守の真髄である」と述べた。
『アパ日本再興大賞』と『「真の近現代史観」懸賞論文 最優秀藤誠志賞』を通じ、祖国に誇りを持つことの重要性を訴えかけたアパ日本再興財団。両表彰制度を通じて、我が国が真の独立国家として毅然とした態度で国際社会をリードできるよう、今後も言論活動に力を入れていく構えだ。