アパグループでは、2022年4月1日付で代表の元谷外志雄氏がアパグループ会長に、アパグループ株式会社代表取締役社長の元谷一志氏がアパグループ社長兼 CEO にそれぞれ就任。6月2日(木)に行われた就任発表会では、新しい経営体制のもとアパグループ新中期5カ年計画『AIM5』を掲げ、新たな歴史を創っていくことへの意欲を見せた。
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4月1日付でアパグループ会長に就任した元谷外志雄氏
元谷外志雄会長は挨拶の中で、世代交代の理由について、昨年50周年を迎え、新型コロナウイルスの収束がようやく見えてきたことから新体制への移行となったと説明。これまでの51年間では毎年多くの経常利益を上げ、コロナ禍でも黒字を維持し2020~2021年の2年間でも54ホテルを開業。「日本経済にとってこの先も有効な産業は、観光産業である」と語り、今後も東京を中心に新しいホテルを続々と増やし、利用者の期待に答えていく方針を掲げた。
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4月1日付でアパグループ社長兼CEOに就任した元谷一志氏
1971年生まれで、会社の歴史とともに生まれた元谷一志社長兼CEOは、この度の就任を「まさに宿命である」と熱く語る。アパは『Always Pleasant Amenity(いつも気持ちの良い環境)』を意味し、『JAPAN』の中央のスペルが『APA』であることから日本の中心企業を目指す高い理念も込められていると説明し、「今回受け継ぐことで、世界企業として一歩を踏み始めたと思っている」と、さらなる進化を期待させた。
会長となった元谷外志雄氏は、これまでの経営で51期連続で黒字という金字塔を打ち立てた。今回その偉業を引き継ぐことに対しては「重い責務を負ったと感じている」と述べつつも、「社長の器以上に会社は大きくならない。私自身が器を大きくし、世界企業として見据えてやるべきときがやってきた。今からの躍進を期待していただきたい」と自信を見せた。
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今後の目標について熱く語る元谷一志社長兼CEO
アパホテルでは、コロナ禍において政府からの要望に応え、感染者の受け入れを行ってきた。有事への備えとして求められたことについては「企業として誇りに思っている」と述べ、「平時にはホテル、有事にはホスピタル。ハイブリッドな経営を行っていきたい」と、今後も社会の要請に応えていく考えを示した。
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トップダウン経営の『SUMMIT5』から組織型経営の『AIM5』へ
また、元谷一志社長兼CEOは、新中期5カ年計画『AIM5』についても発表した。元谷一志社長兼CEOが名付けたという新中期5カ年計画『AIM5』は、『APA Innovative Movement』の意味を持つ言葉。この計画には3つの意味が込められている。
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『AIM5』に込められた意味①『イノベーション経営』
1つ目は、イノベーション経営。革新的なアイデアと新たな価値の創造で、客室を進化させていく。
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『AIM5』に込められた意味②『サスティナブル経営』
2つ目は、サスティナブル経営。創業51年のDNAを継承し、100年企業を目指して新たな1歩を踏み出す。
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『AIM5』に込められた意味③『標的・狙い』
3つ目は、標的・狙い。アパホテルネットワーク15万室を目指し、名実ともにホテル業界における圧倒的No.1を達成していく。
さらに、新しいキャッチフレーズとして『Even Better!』を提唱。元々良いものがさらに良くなるといった意味を持つ言葉で、高品質、高機能、環境対応型を軸として『進化するアパホテル』を提供していく方針だ。
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ラボ(実験室)として進化を続けるアパホテル
また、アパホテルは『ラボ(実験室)』として、革新的なアイデアを掲げ、ニーズに答える企業を目指している。
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フリーチェックアウトポストからエクスプレスチェックアウトポストへ進化
実際に、自動チェックイン機やエクスプレスチェックアウトポストは、感染症対策においても非常に高く評価されている。客室内では、混雑状況などを画面上で確認できるデジタルインフォメーションも設置。デジタル技術を活用した、革新的なサービスを実現している。
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コロナ禍を乗り越え過去最高益を目指す
1985年の時点では132室だった客室数が現時点で10万室以上にまで成長と、大躍進を遂げているアパグループ。今後は新体制のもと、2027年の目標15万室に向けてさらなる飛躍を目指していく構えだ。