『自動車教習所』と『自動車学校』の違いは
“運転免許証を取るのに、必要な知識や技能を教える施設”のことを『自動車教習所』または『自動車学校』と呼ぶ方、多いかと思います。
これについて、関西大学で現代語や方言の研究などをされている日高水穂(ひだか・みずほ)先生が解説されています。
名前は地域によって違う
日高先生によりますと“免許を取るための教習施設の名前”は地域によって違っていて、さらに『自動車教習所』を略した系統と、『自動車学校』を略した系統の2つが存在するそうです。
関東や関西では『自動車教習所』
例えば、関東や関西では『自動車教習所』と呼ぶ所が多くて、略し方は『教習所』とか『教習』、あるいは『自教』と呼ぶ方が多いそうです。
それ以外の地域では『自動車学校』
それ以外の地域では『自動車学校』が多いそうで、略し方も『車校』、『自車校』『自車が(学校の『が』)』といった呼び方があるそうです。
呼び方が違うのはなぜ?
この状況について日高先生は、1960年(昭和35年)に『指定自動車教習所』という制度が始まりましたが、当時はまだクルマの免許を取ること自体珍しくて、教習施設が出来たのも、当初は関東や関西などの大都市が中心で、地方にはまだ普及していなかったそうです。
それが70年代以降になると、免許を取る人が急激に増えて、『自動車教習所』が地方にもたくさん出来たそうです。
合宿免許がキッカケに?
その後、地方の教習所では、学生さんを取り込もうと、『合宿免許』を始めました。
その時、『教習所』では堅苦しいイメージがあるので『学校』という言葉を使うようになったのでは・・と考えられるそうです。
その名残で、関東や関西の大都市では当初の『自動車教習所』、それ以外の所では『自動車学校』と呼ぶ所が多いのでは・・と考えられているそうです。
(2016/7/28放送分より)
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