北朝鮮がデニス・ロッドマンを呼ぶ本当の理由 金正恩のスポーツ外交 スポーツ人間模様

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北朝鮮の金正恩さんがバスケットボールを大好きなのは有名な話です。スイス留学中に好きになったとのことで、授業では物静かだったが、コートに立つと別人だったという記事もあります。

アメリカのバスケットボールが大好きで、マイケル・ジョーダンの似顔絵を何時間もかけて書いていたそうです。

ジョーダンは北朝鮮には行かないのですが、2013年以降、NBAの元選手デニス・ロッドマンが何回か北朝鮮に招かれてロッドマン率いるアメリカチームが北朝鮮のチームと親善試合を行っています。

デニス・ロッドマン

バスケットボールの米朝親善試合でプレーするデニス・ロッドマン氏(手前左)=2014年1月8日 平壌 写真提供:共同通信社

国民にとってエンターテイメントになるのかもしれないけれど、ロッドマンは元プロです。ただで行くとは思えません。北朝鮮の国民が一生懸命働いて稼いだ外貨をロッドマンにあげてしまうわけです。

私が個人的に思うのは、本当はバスケットが好きなだけではないのではないか。つまり、アメリカとの関係を考えた時に、何かメッセージを送ろうとしているのではないでしょうか。

北朝鮮はどんどん孤立してしまって、中国に見捨てられそうで見捨てられないという状況です。韓国の関係もよくない。彼らは別に中国はいい、韓国なんかいい、日本はもちろんどうでもいい。アメリカと国交を正常化すれば後はついてくると考えているのではないかと思うのです。

そういう意味では大変したたかで、ただ単にバスケットボールが大好きなお坊ちゃまではなくて、昔もピンポン外交なんてものを中国がやりましたが、恐らく金正恩さんもロッドマンとのバスケットボールを何らかの形で外交に使ってアメリカとの関係を改善しようとしていると考えるのはいかがでしょうか。

(高嶋ひでたけが休暇のため、ピンチヒッターパーソナリティ宮家邦彦が担当)

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11月18日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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