オシャレだけど本気の新しい魚屋さんをご存知ですか?【ひでたけのやじうま好奇心】

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きょうは、新しい形のお魚屋さんのお話です。
農林水産省が発表している食糧需給表によりますと、日本人のお肉の消費量は増加傾向なんですが、魚介類の消費量は減少傾向にあります。

街中を見ても、新しく出来るお店はステーキ屋さんだったり、お肉専門のバルだったり、唐揚げ専門店など、お肉を売りにするお店ばかり。特に、若い世代での魚離れが深刻なようですが、そんな中、これまでにない新しい形の魚屋さんが話題になっています。

それが、中目黒や、武蔵小山、都立大学など、都内5店舗で展開している「サカナバッカ」という魚屋さん。

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2013年に創業された株式会社フーディソンという企業が手掛ける魚屋さん。
私は「サカナバッカの中目黒店」にお邪魔したんですが、思わず通り過ぎてしまうような外観なんです。
お店の外観がきれいなブルーと白を基調としていまして、まるでおしゃれなカフェや、雑貨屋さんみたいなんです。
魚屋さんというと、ベテランのおじさんと、愛想のいいおばさんで切り盛りしているイメージがありますが、店長さんや店員さんも若く、店長さんは、ブルーのユニフォームに、ハンチング帽。ファッションも洗練されています。

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お店の外観も、店員さんもおしゃれだと、ちょっと気取りやがって…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、サカナバッカ中目黒店、中に入るとフレンドリーなお魚屋さんでした。

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びっくりしたのが、レジの前の冷蔵ショーケース。
まるで水族館のように、丸まんまのお魚がズラーッと並んでいるんです。
日によって、販売するお魚は違うんですが、1月6日(金)に販売していたのは、

※「アイナメ」1尾2,180円
※「キンキ」1尾1,800円
※「ニシン」1尾580円
※「黒ソイ」1尾1,380円
※「真子かれい」1尾780円
※「イトヨリ」1尾1,000円
※「富山サーモン」1尾5,800円
※「メジブ」1尾880円

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数が多くて、全て紹介しきれないのですが、岩手や、長崎、高知などの産地から直送された、ちょっと珍しいお魚が切り身ではなく、丸魚で陳列・販売されているのが特徴なんです。

では、なぜ、丸まんまの姿で販売しているのか?
サカナバッカ中目黒店の岡部拓也店長にうかがいました。

店長「丸魚を並べる事で、水族館のようにイメージで、お魚を見る場所。興味を持っていただいて、こちらで食べ方を提案して、販売する事によって、さらにお客さんが魚を好きになってもらいたい」。

サカナバッカでは、切り身のお魚も販売しているそうですが、およそ7割のお客さんが丸まんまのお魚を購入されるそうです。お魚は食べ方を教えてくれたり、無料で三枚おろしにしてくれるそうで、昔ながらの対面販売の温かみを大事にしているという事です。

もう1つの謎はなぜ珍しいお魚を揃えているのか?どんなお魚が人気なのか?

店長「最近ではカナガシラが人気。ほうぼうという魚に似ていて、味もほうぼうに似ている。あまり利用されていなく、現地では捨てられる事もあるので、値段が安く提供できる。お客さんにも好評。産地と直接連絡して、「珍しい魚を入れて下さい」と、お願いしている」。

カナガシラというお魚は、ほうぼうの仲間でカラダが赤くて、白身のお魚。古くは上等なお魚、お殿様が食べるお魚として人気があったものなんですが、こういった世間にあまり知られていないお魚は、知名度がないので、下手したら、捨てられてしまう事もあるそうなんです。

そこで、サカナバッカさんは、こういった、あまり知られていない美味しい魚、珍しい魚に注目。
築地から仕入れるのではなく、ITなどを駆使して、産地と直接連絡。全国各地の珍しい魚を丸まんま販売しています。
ですから、お魚が好きな人にとって、珍しくて、美味しい魚を安く手に入れる事が出来るそうです。

その一方で、高級魚も仕入れる事もあるそうで、これまで一番高かったお魚は、1万匹に1,2匹とも言われる幻の若い鮭、「鮭児(けいじ)」。こちらは7万円で売り出したそうですが、買い手がつかず、かなりお求めやすい価格にして、販売したそうです。

また、サカナバッカ中目黒店では、魚への関心を高める為に、様々なイベントも展開しています。
※高級魚「クエ」や「本マグロ」の解体ショー。
※お店の一角でお酒が飲める「角打ち」など。

お店は、丸魚の他に、切り身のお魚、お刺身、全国から集めた調味料、缶詰や、魚を使った珍味やお菓子。平日限定で、お弁当なども販売されています。

今回は中目黒にあるサカナバッカというお店を紹介しましたが、赤羽や小平などにも展開している新潟の鮮魚専門チェーン「角上魚類(かくじょうぎょるい)」さんなども、あえて売れ筋の魚にこだわらず、様々な魚を販売しています。

お店を通して、数多くの魚を知ってもらう事で、魚への関心を高める。
地方と都心をつないで、産地直送の珍しいお魚を販売する動きは、今後も広がって行くかもしれません。

けさは「新しい魚屋さんの形」を増山さやかがご紹介しました。

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1月13日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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