そういえばアベノミクスはどこへ行った?!高嶋ひでたけのあさラジ!
公開: 更新:
4/3(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
アベノミクスの現状とその効果
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
国民の一番の関心は景気経済高嶋)森友だとか、なんやかんやで国会後半に入りますけれども、須田さんは、本当のところの一番奥深い所は経済だと。アベノミクスだと。言われてみると最近聞かなくなりましたね。“アベノミクス”という言葉自体を。
須田)森友学園や共謀罪などでかき消されてしまっているような感じがしますが、取材や講演会活動で地方を回っていますと、やはり地方の人たちの声が一番強いのは景気経済なのですよ。安倍さんは国政選挙、つまり衆議院選挙、参議院選挙になるたびに「アベノミクスの恩恵を全国津々浦々に届ける」と言っていたのに、まったく届いていないじゃないか!と。森友学園問題以上に、この問題に注目が集まっているのではと思いますけれどね。
高嶋)本当は物事の本質はそちらの方が深いわけですからね。森友は森友ですからね。
須田)ええ。ただですね、3月の下旬に、一部で“4月にも解散”という噂が出ていたのを記憶にありますか? つまり、今月にも解散があるのではないかと。「森友解散だ!」みたいな。結論を言います。ありません!
高嶋)ありませんか。 “森友解散”というのがいかにも小さいですよね。
須田)ええ。これで真意をいくら野党がやいのやいの言っても、これで解散というのはあり得ないのではないかと。
アベノミクスから1億総活躍社会へ 景気は回復するのか高嶋)(話題を)戻します。アベノミクスはどうなってしまったのですか?
須田)方向を大きくガラッと変えたのではないかと思います。それまではアベノミクス第1幕。その1本目の矢の金融緩和策などという。3本の矢というのがありましたね。これに求めていた問題というのは、働き手、フルタイムで働いている人たちの賃金を増やして、上昇させて消費を拡大させていくことによって、景気経済の回復を促すというのが、アベノミクス第1幕だった。デフレ脱却です。ところが中々賃金が上がっていかないということを受けて、方法を変えたのですよ。それが何かというと、“1億総活躍社会”です。働く人の数を増やして、家族単位、世帯単位の所得収入を増やしていきましょう、と。
高嶋)なるほど。そういう意味合いも。
須田)「お母さんの所得を増やしましょう、おじいちゃんおばあちゃんにもできることなら働いていただいて、家族単位の所得を増やしましょう」というのが1億総活躍社会の持つ本当の意味なのですよ。
高嶋)働き手を増やせば賃金が家族単位では増えると。そうするとアベノミクスが「おっ、効いたじゃないか!」と。こういう話に。
須田)ええ。そういう方向に持って行くと。そういった意味でいうと、ようやく失業率が下がってきて、有効求人倍率が上がってきたことも受けて、雇用が上がっていくでしょう。ただ、それでどうなるのでしょうね? 国民や有権者の一人一人が「景気回復したなぁ!」という実感が果たしてここ1年くらいで得られるかというと、私は難しいのではないかなと思います。やはり収入が増えていかないとなかなかそういう気持ちになっていかないのではないかと。
トランプ大統領のトヨタ批判は見当はずれ?高嶋)そしてもう1つね。やることなすことちょっとケチが付いてくるアメリカのトランプ大統領。とうとう方向性を“貿易赤字の回復”みたいなところに。今度習近平さんとアメリカで会いますよね。その辺がターゲットになるのではないか。半分は中国だけれど、2番目は日本だというので。車とかのことでいろいろと言われている様ですが、この辺どうなりますか?
須田)ターゲットになっているのはおそらくトヨタ自動車でしょうけれども。トヨタというのは、アメリカではBIG3とよく言うではないですか。最近ではBIG4。トヨタを入れてBIG4なのです。つまり、トヨタの車はアメリカ国内、アメリカ隣接地のメキシコで生産していましたよね。要するに「アメリカ国内で生産しているから、トヨタはメイドインアメリカだ!」という認識が広まっている。それに対してケチをつけるのなら、「じゃあ撤退しますよ」ということになったら、トランプさんの狙いというのは、的外れになってしまうでしょうね。
高嶋)大統領の言っているのは見当外れということですか?
須田)まったくの見当はずれですね。それをやって困るのはアメリカです。だから最近、「トランプ相場は終わったのでは」と言って、株価も変な動きなってきましたよね。トランプさんは本当にどういう方向へ向かってくのか。ただ、これはあの人のことだからどちらに向かってやっていくのかわかりませんからね。これは大きなリスクになる可能性も高いでしょうね。
高嶋)日本にとっては車とかがやり玉にあがると、これはこれでキッチリ纏まるようにするには多少の出血も覚悟しないといけないだろうし、厄介は厄介ですね。
須田)まともな説明が効かない人ですからね。
この話を聴き逃したあなたは、下のバナーをクリックしてradikoのタイムフリーで聴いていただくことができます。