今週のやじうま好奇心は“列島を沸かせた往年の力士が連日登場!「大相撲・有楽町場所」~ニッポンの角界を占う~”
2日目の今日は元大関・朝潮・高砂親方さんです。
高嶋)親方、現役の時に優勝決定戦がいくつもありましたが、みんな勝っていると何回ぐらい優勝と言うことになりますか。
高砂親方)みんな勝っていると、4回ぐらい優勝ですね。なかなかそうはいかないというのが相撲ですね。いま稽古張っている人たちも、思うように行かない強くならないと思いますよ。逆にそこを強くなっていければ、たいしたものですよ。
高嶋)改めて朝潮太郎時代、圧巻なのは北の湖戦。最初の金星も北の湖戦。不戦勝も入れて13勝7敗。勝ち越しです。こんな人は一人もいない。今はスー女がいるけど、当時、朝潮関がコロッと負けると、桟敷で女の子たちが「かわい~」と言ってました。気がついてました?
高砂親方)イヤ、あんまり。土俵の上に上がると周りがあまり見えなかった。千代の富士によく「今日土俵にこれこれという人がいただろ」と言われたけど、全然気がつかなかった。
高嶋)とにかく、面白いと言っては失礼ですが、ゆかいな大関。マスコミでもサービス精神旺盛で、大ちゃん大ちゃんと気安く言われて、キャラクターが一般受けする方かと。
高砂親方)そんなに強くなかった割にはファンが多かったかも。
高嶋)親方は相撲に入るきっかけはなんだったんですか。
高砂親方)体が大きかったからです。それと、私の生まれた高知県は相撲の盛んな所で、アマチュア名相撲も盛んで。担任の先生にも相撲部に入れられた。いやいや始めたスポーツでまさか自分が飯を食うとは夢にも思わなかった。
高嶋)本当は何をしたかったんですか。
高砂親方)本当は銀行マンとか。学校の先生とか。近畿大学時代は、教職課程を取っていた。だけど、学校の先生が「お前は学校の先生になる必要はねえ」って。「お前はこれでいけるから」って、相撲で。
高嶋)親方は横綱総なめでした。
高砂親方)当時は北の湖に勝つのが夢だったですから。僕は中学生ではなくて大学生から入ったから、憧れではなくて、ある程度現実を見ながらやらなきゃいけないと思ってた。22ですから。
高嶋)高砂部屋と言うと朝青龍が出てくるんですが…?
高砂親方)いろんなこと言うとキリが無いですよ。食文化からして違うわけですから。やっぱり外国人なんですよ。見た感じは日本人と変わらないと思いますが、外国人なんですよ。
高嶋)教えて叱って、色々あったと思いますが、朝青龍は“糠に釘”という感じだったんでしょうか。
高砂親方)そのときは調子がいいんですよ。そのときはわかったふりをする。けど実際にはわかっていない。小錦もみててもそうだった。親方の話を聞いているようで、実際は聞いていない。
高嶋)これからの土俵はどうなっていくと思いますか。
高砂親方)やはり稀勢の里の時代になっていくのではないですか。他のモンゴル横綱3人が、かなり薹が立っていますから。稀勢の里の怪我は上半身ですから大丈夫。ある程度補えるんです。これが下半身だったら困るんですけど。上体のケガですから、今以上の活躍ができると。
高嶋)高砂部屋ですと、いまは朝乃山ですか?※新十両の朝乃山(23歳)。富山商業高校から近畿大学に進み、去年の春場所に三段目付け出しで初土俵を踏んでから、わずか1年で関取に駆け上がった。
高砂親方)久しぶりですからね。近大の後輩で、体が大きい。俺ぐらい(大関)にまではなるんじゃないですか。育て方次第ですけど。体が大きいから、やはり魅力がありますよ。
高嶋)親方は部屋を支える身ですけど、個人に振り返ると、何が楽しみですか?
高砂親方)日本人の強い横綱を作りたいですよ、やっぱり!出来の悪い、じゃなくて出来のいい横綱を作りたいです!
高嶋)朝青龍には最近会っていないですか?
高砂親方)会ってないですね~。いろいろありましたからね(笑)。
高嶋)今のお弟子さんに言いたいことはありますか?携帯電話を持ってパパとママに可愛がられて、そんな申し子に何か言うとしたら?
高砂親方)個性を出したほうがいいと思います。自分のキャラクターを出して、男は自分で自分の道を切り開かなくちゃいけない。女の子は結婚相手によって変わってきますから。女の子は女の子なりの、男は男なりの幸せを見つけてね。
高嶋)親方、ありがとうございました!
4月18日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より