6/19(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
安倍政権の経済のシンボル「株価2万円」突破できないといよいよ安倍政権ピンチ?!
6:29~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
アベノミクスは失敗高嶋)アベノミクスは生きていますか?
須田)いや、もう中身を大きく変えました。4年半前にスタートしたアベノミクスは、結果的に成果を出すことができなかった。言い換えれば失敗に終わってしまったとも言えます。
高嶋)その点、アメリカは順調ですか? また3ヶ月ぶりの利上げを決めたと。
須田)見かけ上、実体経済が上手くいっています。株価という点を見れば順調に推移していますが、果たして実体経済を反映しているのかは別問題だと思いますよ。アメリカの株価は一部の銘柄、企業が大きく牽引してきている状況がありますから。それが絶好調だと株価が上がっていきますし、そうでなければ株価が下落する。実体経済とは違った理屈で動いていると考えています。
アメリカの株価を支えるFANG高嶋)一部とは?
須田)企業の頭文字をとってFANG(ファング)というアメリカの株価、アメリカの企業、代表する銘柄と言われていますが、FはFacebook。
高嶋)なるほど。AはAmazon.com。
須田)NはNetflix。Gはどうでしょう?
高嶋)Gは言うまでもなくGoogle。
須田)これがアメリカの株価を支えてきている。
高嶋)FANGという4つの会社が異常に値上がりしていますか?
須田)ええ。時価発行の金額がものすごく大きいですから。これの動向によって株価が大きく左右されてしまいます。FANG銘柄を見ていれば株価がどう動くかというのがよく見えます。その4つの銘柄、企業が好調だからといってアメリカの実体経済が=良いというとまた違った話ですよ。
高嶋)一概に株が上がっているからと聞いて「アメリカは良いんだね」と言い切れるものではないと。
須田)単純な問題ではないです。
届きそうで届かない日経平均2万円高嶋)日本の日経平均2万円はどう評価したらいいですか?
須田)日本の2万円というのも、普通だったら突破していてもおかしくはないけど突破できない。近づいていくと下がっていってしまう。この2万円のラインは大きな抵抗ラインと言われていますが、なぜこれが突破できないのか。さきほど高嶋さんが冒頭でご指摘したとおり、アベノミクスがきちんとした成果を出していないことがひとつ要因として上がっています。
高嶋)安倍さんはこのごろアベノミクスと言わなくなりましたね。
須田)3本の矢と言われていましたよね。
高嶋)3本目はどこに行ってしまったのか。撃ちましたか?
須田)3本目は成長戦略ですから、足元の経済・景気には大きな影響は与えない。やっぱり1本足打法と呼ばれていて、金融緩和政策の結果が出てこない。黒田さんも麻生さんも物価上昇率2%、というのは実現できません。そのあたりで株価も渋い動きをしていると思います。
高嶋)要するにデフレ脱却というのが目標でしたが、まだ達成されていない。
須田)実現できていません。
高嶋)最近は腰折り状態で。アベノミクスはどこへ行ったという感じで。
須田)実質賃金もきちんと上がっていきませんから。収入所得が増えなければ消費も拡大しません。だから物価上昇率と賃金が思ったとおりに上がらないというのが、アベノミクスにとって一番のウィークポイントだと思います。