6/29（木）FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②
稲田防衛大臣発言 4野党、臨時国会召集を要請へ
7:02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター佐藤優(作家、元外務省主任分析官)
閣議を終え、記者会見する稲田朋美防衛相＝27日午前、首相官邸 撮影日2017年06月27日 写真提供：産経新聞社
稲田防衛相の問題発言、野党4党が罷免要求を確認稲田朋美防衛相が、自民党候補の応援演説で「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」と発言したことについて、野党4党は安倍総理大臣に稲田大臣の罷免を求めていくことを確認しました。
稲田防衛相）防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい。このように思っているところでございます。
民進党・山井国対委員長）安倍総理に対して稲田大臣に対する罷免要求というものを、野党4党で、確認していきたいと思っています。
高嶋）選挙応援に行った、稲田防衛大臣の発言を巡った大騒動になっています。佐藤さんが表現するところ、「何だか、感じが悪い」ということを、最初に仰いました。
佐藤）全体を通じて、1つ1つのことが、どれだけ大きいかは分からないけれど、「嫌な感じだな」と。
高嶋）みんな含めて？
佐藤）そうです。森友学園問題、加計問題……まさに、「嫌な感じ」です。稲田さんの件も、選挙で口が滑ることはあるから、「しまった」と思ったら、すぐに防衛省に戻り、緊急記者会見を開き、「先ほど応援でこう発言してしまいましたが、これは不規則発言です。その場で思わずポロッと漏れてしまったので、これは大臣としてあるまじき発言でした。ですから、「防衛大臣として、それから自衛隊として」という部分に関しては撤回します。お詫び申し上げます」と言ったら、翌日の一面記事にはなりますが、その先は誰も攻撃しないですよ。謝っているものを攻撃することはないですから。
いずれも事実を説明すれば済んだ話かもしれない高嶋）ようするに、きちんとした説明。そして、加計問題についても、佐藤さんは「安倍総理は正直ではない」と、こう仰っている？
佐藤）加計問題というのは、極端に乱暴に言うと「違法行為があったか否か」というのでまず判断をすると、たぶん、違法行為は存在しないと思うのです。「岩盤規制がある。そこでやるのに、文科省が横になって動かないので、友人の政治家を使う。それは総理大臣で、そこから言ってもらったら、急に動き出した」……ここだけだったら、よくある話。問題は、それだったら「実はこういうことだったのです」と淡々と言えばいいのに、「何も問題はない、私は関与していない」みたいなことを言って、文書も最初は「無い」と。そのあとになって、怪文書みたいなものだとか、いろいろなものがどんどん出て来るでしょう？ 「こんなことでウソをつくなら、後ろにどんなウソが隠れているのか」、とみんな思う。それで、探ってみたら何も出てこない。そうしたら、残るのは「嫌な感じ」だけですよね。
下村博文氏～200万円を受け取ってしまう感覚のズレ高嶋）それで今日は、下村博文さんの文科省時代の話で、加計学園から200万円の違法な献金を受けた疑いがあると。
佐藤）鈴木宗男さんがこういうことを以前言った。「俺は賄賂を貰っていない。400万円の賄賂を検察は「貰った」と言うけれど。ただ、「お祝い」と言って400万円を貰って、政治資金として書いておけば大丈夫、という感覚が間違っていた」と、刑務所に行く30分前のところで、佐藤さんと２人だけになったときに言っていた。「俺は前に前に進んで権力を取れば、北海道のためになるし、日本のためになるし、北方領土とかで、何か出来ると思ったけれど、北海道の足寄で、ランプ生活をして、底辺から這い上がってきた。横と後ろが見えなくなってきた」と。「俺は牛丼がワンコイン以下であることを知らなかった」と。「いつ、俺はズレてしまったのだろうな」と。だから、「俺は悪いことをしている覚えは無いけれど、「1､2年行ってこい」と刑務所に言われて、それだから、行かなきゃいけないね」と言っていましたね。僕はあのことをしみじみと思い出してね？ 「200万円のパーティー券」というものが動くことに関して、ふつうの国民感覚で、「これでいいのか？」という感覚がないことなのです。
高嶋）下村さん、本当に苦労人なのですけどね。
佐藤）いい人ですよ？だけど、あそこの、永田町の空気の中で、「永田町での常識」が、「社会での非常識」になっている。安倍総理もね。だから、マスコミは本当はそこを批判しなければいけない。ようするに、「社会通念で、常識で200万はどれほどの金額か？」とうことです。たぶん、政治家は200万円のお札の厚さが分からなくなっていて、単なる数字に見えてしまっているのが、問題だと思います。
高嶋）正直たれ、ということですね。
