7/6(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
信じられるのは妹だけ
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター佐藤優(元外交官・作家)
金正恩の主観的な願望「ミサイルを撃ち続ければ米は交渉に応じる」
北朝鮮の弾道ミサイル発射に関して、安倍総理は国際社会が連携して対応する必要があると訴えました。これほどまでにミサイル発射実験を繰り返す金正恩にはどんな戦略があるのでしょうか。佐藤優さんに訊きます。
安倍総理) 北朝鮮の弾道ミサイル発射によって、脅威を増した北朝鮮に対して国際社会が緊密に連携して対応していく必要性について、強く訴えていきたいと思っております。
高嶋) G20 に出発前の飛行場での安倍総理の声でした。新聞の見出しや解説記事では『米軍事行動選ばず 主要都市の射程になお時間』。それから『米 次の一手は難題 北朝鮮ミサイルICBMと認定』と同じような調子でぞろぞろ出ていますが。佐藤さんの分析は、まだ大気圏再突入の技術は完成されていないと。距離は出ているけれども、実質的な効果は金属片が飛んでくるだけで。
佐藤) 良くてそれぐらいで、アメリカに向けて撃ったとしても全部空気中で燃え尽きてしまってお終いという可能性があります。
高嶋) これだけ数を撃つということは金正恩氏の中に何か大きな変化、独裁者の恐怖感というのか、片鱗が出ているのではないかと。
佐藤) 合理的ではありません。そもそも中距離弾道ミサイルがいくつか失敗していますよね。失敗したあとは原因を調べてから打ち上げないと、お金がものすごくかかります。どんどん打ち上げて「怖いだろう、ICBMはもうできているんだぞ、アメリカは全部射程圏内だぞ」と言うことによって、トランプ大統領が交渉に出てくる。「そうに違いない」と信じ込んでいますね。将棋でいうと棒銀で突っ込めば何とかなるという感じですね。前進前進、また前進と。一歩も退くなと。必勝の信念を持って行けば、アメリカは必ず交渉に応じてきて、自分たちの体制の存続を認めるというめちゃくちゃな論理になっている。主観的な願望で考えていますね。
変わっている人ランキング、金正恩堂々の一位高嶋) トランプさんと金正恩さんを比較した場合、両方とも相当変わってはいますけど、金正恩さんは死なばもろともみたいなところがありますよね。
佐藤) そうです。だから変な人の度合いでランキングをつけると金正恩さんは金メダルですよね。トランプさんは銀メダルでしょう。
高嶋) トランプさんだったらどんなことがあったとしても、核のボタンは押さないだろうと。どこかに安心感がありますが。
佐藤) トランプさんが考えているのは自分が生き残ることですから。核のボタンを押した瞬間にアメリカの大統領として生き残ることはできません。そういったところは合理的に行動します。ただ金正恩さんの場合は死なばもろともの可能性がありますから。
金正恩は痛風と痔瘻で自滅する可能性がある?高嶋) 健康で自滅するのではないかという気もしないではないですが。その辺はどうですか?
佐藤) 健康で心配なのは、肥満とストレスによる免疫の低下。普段かからないような感染症にかかってしまうこともあります。蜂巣炎とか。
高嶋) 金正恩さんにとって信じられるのは妹さんだけでしょう? いつ寝首を掻かれるか分からない。
佐藤) そういったときに痛風の発作を起こすと痛いでしょう。痛みは判断を間違えさせますから。だから心臓病よりも痛風と痔瘻を心配しています。痔瘻になると会議にあまり座っていられなくなるので、情報が十分に入らなくなる。痛風で発作を起こしたときに「ミサイルを撃て」と言われるのが怖いです。
高嶋) 何十年か経つと、いまだからいえる話でそういうのが出てくるかもしれませんね。