7/7(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
最近の政治は「劇場型ポピュリズム政治」?
6:32~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
政治は結果を出さなければいけない 小池都政の今後に期待すること
小池都知事を支持する勢力が79議席を獲得した都議会議員選挙。現代の劇場型政治や都政のこれからに期待することなど、宮家邦彦さんに詳しく伺います。
高嶋)都議会議員選挙ですが、宮家さんはどう見られましたか?
宮家)何だかポピュリズムだなと。皆自民党は飽きちゃったのですね。それで誰か新しい人をってことだけど、でも民進党ではないだろうと。
劇場型のポピュリズム政治がまた戻って来たのではないかなという気がしていて、今我々が考えなければいけないのはやはり中身だと思うのです。高嶋)その「劇場型ポピュリズム政治」というのは、もう少し砕いていくとどういうことですか?
宮家)具体的に言うと、大衆迎合ですから、人々が何を考えているかをスパッと見抜いて外連味のある演技をする。小泉純一郎さんとか橋下徹とか。役者レベルとしては高いです。だけど彼らは一体何をしたいのか、何を信じていて、我々にどういうメッセージを送るのか。人気は良いのです、でも人気だけではないでしょう。
政治というのは結果だから結果を出さなければいけない。そして難しい政治判断をしなければいけないし、政治責任も取らなければいけない。これが政治家なのだけど、どうもちょっと違うなと。ヨーロッパやアメリカで起こっていることと似たようなことが日本でも始まったのではないかなと思って、これからどうなるかなと。
カイロ大学卒の小池都知事 政治家としてはどんな人物か?高嶋)小池百合子さんはカイロ大学卒業でしたよね。宮家さんは外務省で中東の専門だったと思いますが。
宮家)私がエジプトに研修で行ったのが1979年。そのときはお会いしたことはありませんでしたが、既に噂で小池さんがカイロ大学でバリバリで勉強をしているということは有名な話でした。その後ももちろん何度もお話したし、彼女のアラビア語も聞いたこともありますが、非常に上手いです。僕なんかより遥かに上手いです。
議員になっても喋れるのだから、そんな人は数人しかいません。そこは素晴らしいのですが、政治家としてはどちらかというと選挙に強い人だなという印象はありますが、では彼女は一体何をしようとしているのかというところが見えないなという感じです。高嶋)小泉さんのときに東京に落下傘候補でドーンと降りて来るとか、ああいうのに僕なんかも熱狂しちゃうのですよ。本当に勝負をかけるでしょう、都知事選に出たときも出馬表明をしただけで心の底では応援していましたからね。
宮家)あの政治判断の見事さ、それは確かにそうですよ。我々にはできませんよ。
3年後に控える東京五輪 都政の今後はテロ対策に期待高嶋)そうすると、これだけ都民ファーストの会が多数を取ってしまって、それで「国政も」なんて言う風にマスコミが先走っていますけど、これから一番心配されることは一体何なのですか?
宮家)私はテロ問題がひとつ気になっていますね。ただ国政は良いのだけど、これで国政に行ってしまったら「じゃあ何の為に都知事になったの?」ということになってしまう。そういう意味ではちゃんと都知事の仕事をやってもらいたいと僕は思う。
オリンピックもあるので、そうしたらテロもこれから続きます。彼女は中東をよく知っていますから、東京都がテロ対策をするのだったら彼女ほどの適任者はいないと思っています。高嶋)そういう具体的な、本気を入れてやる仕事をしっかり示せと。