7/5(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
政治家はどうあるべきなのか?
6:32~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
今の政治家はひとつの“職業”になっている
先日自民党の歴史的大惨敗という形で幕を下ろした東京都議会議員選挙。小池都知事が議会改革を唱える中、政治家とは本来どうあるべきかをテーマにジャーナリストの鈴木哲夫さんにお話しを伺います。
高嶋)自民党にとっては大荒れの都議会議員選挙が終わりました。話題が止まらないのは都民ファーストの会ですが、ここで改めて“都議会議員とは”について考えてみようと思います。
鈴木さん、都議会議員というのは127人いるのですね。それで結構良い給料を取っていて、昨日その金額が新聞各紙に出ていまして。今は小池さんが報酬を半分にして、都議会議員もそれぞれ「しょうがねえなぁ」って2割減くらいにしているわけでしょう。だけど国会議員の文書通信交通滞在費とかいう100万円、あれに匹敵する「政務活動費」というのがあると。鈴木)月に50万円ですね。年間で600万円なのでざっくりと報酬は年間1,300万と600万を足せば、ということですね。
高嶋)それでこの頃思うのは、国会議員も含めていわゆる“政治家”という、国を動かしたり自治体を動かしたりする人たちが“家業化”していますね。「酒屋は酒屋を継ぐ」というような感じで「政治家が政治家を継ぐ」という。国会議員全体の何分の1くらいですか?
鈴木)きっちりとは調べていませんが、要するにひとつの“職業”なのですよね。
典型的なのは、名古屋の河村たかし市長という非常に個性的な方がいらっしゃるのですが、河村さんの持論ですが「政治家というのは“ボランティア”でなければいけない」と。河村さんは自分で別の仕事を持っているのですよね。さらにボランティア――“奉仕”として政治をやるべきだと。高嶋)そんな思想・世界からはもう遥か遠いところに今の日本の政治家はいるじゃないですか。
鈴木)何年かやればいくら入って来て、と。落選すると只の人ですから、そういう意味ではやはりできる限り給料は高い方が良いでしょうし。
しかしそうなってくると「給料が高い」とか「定数をもっと下げれば良いのに、何でこんなに多いんだ?」という話が上がって来るのですね。
政治はひとつのボランティア――奉仕であるという、僕はその精神をもう1回考えても良いのではないかなと思いますね。高嶋)基本的に言ってお金や地位が目当てになると、いわゆるヒエラルキーの中で上の人に立て付けなくなりますよね。後任を取れなくなるとか。
鈴木)それから仕事そのものも変わってきますよ。例えば利権が生まれて、利権に近い方に政策も歪んでいくということもあり得ますよね。
議会改革を唱える小池都知事 これを機に議会の仕組みを大きく変えるべき高嶋)これは日本だけですか? 他の西欧の先進国とかはどうなのですか?
鈴木)もちろん全世界を調べたわけではありませんが、少なくとも河村さんがおっしゃるような「政治はボランティアであるべき」というようなのは、例えばアメリカの地方政治はそういう流れがあります。
もちろん簡単にこの文化は変わりませんが、例えば小池さんも透明化とか改革と言っているのであれば、いっそ議会改革という意味で定数を思い切って減らすとか、何か議会の仕組みを変えるということもやって欲しいと思います。
議会改革をするとは選挙でずっとおっしゃっていましたからね。給料を減らすだけではなく大胆に「都議会とは一体何なんだ?ボランティアだ!」というそういう発想くらいまで入れて改革してくれると面白いですけどね。