トランプ大統領~北朝鮮にとうとう「戦争」発言!【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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8/3(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

一方でティラーソン国務長官は「米国は北朝鮮の敵ではない」
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)

ティラーソン

安倍晋三首相との会談に臨むティラーソン米国務長官=2017年3月16日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

トランプ氏とティラーソン氏の方針は交わらない平行線

アメリカの共和党上院議員であるグラム氏によると、トランプ大統領は「北朝鮮がこのままアメリカを標的にし続けるなら戦争になる」と発言したそうです。
一方、ティラーソン国務長官は対話による解決を望む発言をしており、両者の意見は分かれています。両者の意見について、産経新聞論説委員の山本秀也さんが解説します。

高嶋)「北朝鮮をどうするか」について、アメリカ国内で、大統領と国務長官の間で考えが真っ二つに分かれています。
トランプ大統領は、最初はけっこう穏やかなことを言うのですよ。北朝鮮の金正恩氏に対しても「スマート・ボーイ」と、以前は言っていた。「賢い男だ」と。もっと前は「俺は行って、会っても良い」と言ってみたり。
それがいまでは「戦争だ」と。新聞の見出しによると、「北朝鮮がアメリカを攻撃。それを目指せば戦争になる」と。「何千人死んだとしても、北朝鮮側が死ぬんだ」というようなことを言う。
ティラーソン国務長官の方は「我々はあなた方の敵ではない」と。「いろいろ統一の加速化も希求しないし、兵力を送り込む口実にもしない。話し合いだ」というようなことを言っています。
これらについて、専門的な立場から、どういう風に評価したらよろしいですか?

山本)外交ですから、ドアを開ける「対話のモード」と、人参と棍棒で「お前をそろそろ叩くぞ」というのを両方見せる「アメとムチ」。これらがあるのですが、トランプ政権の場合、「股が裂けてる」という風に見えますね。

高嶋)普通、「1つの目的に向かって、わざと芝居をする」というケースもありますよね?
ところが、トランプ政権の場合は、トランプさんとティラーソンさんは、明らかに違うところを見ていて、どこかで繋がることがない……

山本)そう思いますね、これは。
特に、これはトランプさんの生発言というより、アメリカ共和党上院の重鎮である、グラムさん。この人はたいへん実力のある議会の重鎮なのですが、彼が話したなかで、「大統領はこんなことを言っていたよ」と伝えたとのことですが、ギョッとする発言ではありますね。「戦争」という言葉を使ったわけですから。普通は「武力行使もあり得る」とか「我々も我慢の限界だ」とか、別の言い方があるはずなのですが、この人は何せ、思ったことをそのまま、夜中の3時にツイートしたりするタイプの人なので……
大統領の脅し発言としては、ちょっとやりすぎという感じはしますけどね。


「北朝鮮問題はどうなるか?」という課題は残り続ける

高嶋)ティラーソンさんは穏やかですが、彼自身が大統領にシラけている部分もあるじゃないですか。

山本)それを言うと、ティラーソンさん自身もわからないですし。ホワイトハウス、アメリカの政権、ここのところ人がガラガラ変わっていますから。
ティラーソンさんや、司法長官の首がいつすげ替わるかというのは、トランプさん次第ですので、そこは驚いてはいけないのですが、ただ「北朝鮮問題はどうするのか?」という現実は残ります。「戦争だ」と言われたとき、同盟国の韓国はドキッとすると思うのですよ。やはりソウルが軍事境界線から近い位置にありますから。よく北が韓国を脅すときに使われる「ソウルを火の海にしてやる」というのも、軍事的には実際に可能ですから。
だから、同盟国との調整なしに「戦争だ」という言葉を使うのは、どうなのかな、という感じはしますね。

高嶋)今ニュースで中国に対しての制裁強化法をやっていましたが、まあ、「笛吹けど、踊らず」みたいな。

山本)トランプさん、1人で踊っていますからね。

高嶋)これで結論が出たわけではないですよね。

山本)まだ続きますね。難しい状況で、続きます。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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