8/12(土)のニッポン放送「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」では北朝鮮がグアム周辺に向けた弾道ミサイルの発射計画を表明したことを受け、アメリカが北朝鮮を強くけん制したニュースを取り上げました。
辛坊)グアム島の周辺30キロから40キロだと領海の外だから公の海なんですよ。ここにミサイルを打ち込むと言ってるよね。グアム島に打ち込むといえばその段階で宣戦布告みたいなもんだけれどもグアム島の周辺30キロ40キロでって言われたら微妙だなっていう話なんですよね。いくつかあるのはグアム島の30から40キロ周辺に着弾させるって言っても、そんなに正確ではないから、グアム島に落ちる可能性もないとは言えない。
じゃあこれ北朝鮮がアメリカのグアム島に向かってミサイルを発射しました。もしかするとグアム島に着弾するかもしれません。だけど、一応北朝鮮の公式見解としては、着弾させるつもりはありませんよ。30キロから40キロ圏にミサイル落とすつもりですよ。と発表しながら打ち上げて、日本は集団的自衛権を行使してそのミサイルを撃ち落とすことは、できるか?
まず大前提として、物理的に武力として撃ち落とせる撃ち落とせるかの能力があるのかは、一旦横に置いといて、法律的なものを見たときに、これができるのかと言うと、小野寺防衛大臣が出てきて場合によってはありえるんですけれど、朝日新聞とか早速書いてきているのは、今の安保法制では無理だと。
つまりまず集団的自衛権を行使するためにはアメリカが自分で個別的自衛権を発動してない限りは、集団的自衛権の対象にならないわけで、アメリカが直接狙われることでそのミサイルに反撃するとかそのミサイルがアメリカの方へ本当に飛んでくるとか、北朝鮮が30キロ40キロではなくて、グアムを攻撃するって言った場合には、アメリカが自分で個別的自衛権を発動するから、アメリカが個別的自衛権を発動したら、日本も集団的自衛権の発動の対象になり得る。
日本の存立危機事態って言うのは、アメリカが攻撃されたら日本の存立危機ってわけじゃないけれど、グアムにはアンダーセンという極東の安全保証の空軍基地があって、ココを北朝鮮が攻撃することになったら、それは日本にとって存立危機事態だろう。ということで、例の大騒動で作られた安保法制の対象になって、その飛んでくるミサイル日本が破壊することができる。
逆に言ったらあの安保法制が通っていなければ、北朝鮮がアンダーセンを狙ってミサイルを打ち込んできていても日本は何もできないと言う。
そう考えたら安保法制って当たり前だろうっていう話が一つ。
それから、朝日新聞はグアム島が直接狙われていない限り、安保法制では日本は反撃はできないんだというのを書いてきているんですよ。だけどそれ安保法制の議論の時にそんな事言っていたかと。
安保法制の議論の時には「安保法制が通ったら、日本は戦争する国になる!アメリカでどこでどんな戦闘が起こっても日本が戦いに行かなきゃいけない。自衛隊は戦争に巻き込まれてこれは戦争法案だ」ってあの時は言われていたのに実際こういう事態になったら「今の安保法制ではアメリカのグアムが直接狙われていない限り日本の今の安保法制の下では武力行使ができませんよ」って、朝日新聞が書いてきた方が法律の解釈としては正しいんだよね。
つまり安保法制であんなに騒いで戦争法だって言われながら決めたけれども、こういう時にものすごい限定的にしか集団的自衛権が使えないものなんだけれども、あの時は反対する勢力はそんなこと一言も言ってなかったよね…。
来週8/19(土)の「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」は人工知能学者の坂本真樹さんをゲストにお迎えします!
辛坊治郎ズームそこまで言うか!
FM93AM1242ニッポン放送土曜 13:00~15:00
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)