ジャイアン並みのトランプ大統領~一方的なNAFTA見直し

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8/18(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

日本のメーカーにも大きな影響が
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)

ライトハイザー通称代表「米国人にとってNAFTAは失敗だった」

再交渉がはじまったアメリカ、カナダ、メキシコによるNAFTA(北米自由法益協定)。トランプ大統領は自動車などの関税を優遇する「原産地規則」の比率を引き上げたい考えでいます。対するカナダ、メキシコはアメリカにどう対応するのか、宮家邦彦さんに伺います。

高嶋)話題のトランプさんですけが、選挙中から騒いでいましたが、いよいよ北米自由貿易協定(NAFTA)ですね。再交渉の会合で大きな修正が必要とアメリカ通商代表のライトハイザーさんが言ったという。これはもちろん大統領の意を呈してということだと思いますが、どう思いますか?

宮家)何言うてんの? ということですよね。
英語に、「It takes two to tango.」っていう言葉があります。「タンゴを踊るには2人必要だ」と。相手が必要ってことですよね。NAFTAだって、カナダとメキシコとアメリカでやってるわけでしょ。3人じゃタンゴ踊れないけど、相手がいることは間違いないわけでしょ。しかも90年代にすったもんだやって共和党から民主党になって、それでやっとできた協定ですよ。カナダの身になってください。メキシコだって、もう十何年やってるんですよ。それがトランプっていうのがきたら、やり直し?ふざけんじゃないよと。もう利益関係決まってそれでみんな動いてるところに。結局、トランプさんは大統領選挙で支持してくれた5大湖周辺のラストベルトという、今さびれちゃった工業地帯の白人労働者のためにやっているのですよ。

高嶋)公約ですよね。

宮家)TPPは始まってないんだから。始まってないもの止めるのは簡単ですよ。だけどNAFTAもう十年以上やっているわけですよ。それで北米地域は豊かになっているのですよ。

高嶋)だけど、あの乱暴な大統領の言い分に、どこかで折り合い付けなきゃいかんっていうのがみんなあるじゃないですか。

宮家)下の者はね。クビになっちゃうから下手すると。

高嶋)どうします?これ。

宮家)私がUSTR通商代表だったらね、そりゃあ、やりますよ。親分のために。嫌なら辞める。


メキシコとカナダはどう対応するのか?

高嶋)メキシコとカナダは妥協点ありますか?

宮家)メキシコはどうしますかね。アメリカのひどいところは、無茶苦茶なこと言ってきて、それで上手くいかないとまた無茶苦茶なス―パー301とか、わけの分からないものを使ってくるわけですよ。「何言ってんの、国際的に合意したもんじゃないじゃん」「いやいやアメリカの国内法適用するんだ」って。ふざけんじゃねえよって話なんだけど。これ平気でやる人たちだからアメリカは。だから泣き寝入りに近いような形になるのは不本意でしょうし、そんなことやったらメキシコ人怒りますから…。

高嶋)日本も直接影響があるじゃないですか。車の会社だけじゃなくて新日鉄、神戸製鋼、パイオニア、旭硝子、日立、三菱電機とみんなメキシコへ行っています。

宮家)メキシコで工場を造れば賃金も安いしNAFTAで自由にアメリカに出せますからね。そのためのNAFTAなんだから。それを止めるなんて言ったらね、何だったんだ今までのはということになります。

高嶋)日本の代表だったらどこに落とし前付けますか?

宮家)そこはアメリカとメキシコの関係、それからアメリカと日本との関係なんですよ。日本に対してあんまりぐちゃぐちゃ言ってきてないでしょ?それは利益があるからです。メキシコにもそういう利益が無いとメキシコは厳しいと思います。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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