加計学園問題~そもそもなぜ獣医学部が必要なのか?
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11/13(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
来年の春に開学
7:02~ ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター 須田慎一郎(ジャーナリスト)
加計学園岡山理科大学獣医学部、来年4月の開校認定
ついに加計学園の獣医学部が認可され、来年の春に開学が決まりました。現段階で獣医師は全国に約4万人いますが、鳥インフルエンザや口蹄疫などの対応の際は人手が足りない状況です。加計学園問題について、改めて須田慎一郎さんに伺います。
林文科相)申請された計画が、大学設置基準等の法令に適合していると判断されたもの。
菅市長)公平に、公正な審査が行われましたこと、感謝申し上げます。
前川前事務次官)国民の疑念が晴らされないままですね、設置認可をしてしまうと。国民の信頼を裏切ることになるのではないかと。
高嶋)林芳正文部科学大臣、今治市の菅良二市長、最後は前川喜平さんの声ですね。加計学園の獣医学部がいよいよ来年の春に開学と。学校法人審議会が大臣に対してオッケーと言いました。愛媛県今治市に加計学園岡山理科大学獣医学部を新設ということです。風雪に耐え10年越しの悲願などと新聞でドラマチックに書かれていたりしますが、須田さんが感じていることは何ですか?
須田)日本において獣医学部の新設が52年間認められていませんでした。その背景として獣医師の数が足りているのか足りていないのかが議論になってきたはずですけど、未だに足りているのかよくわかりません。私が見る限りにおいては、十分に足りてないと思います。トータルでは足りているかもしれないけれど偏在していて、西日本においては獣医師の数が不足していることは紛れもない事実だと思います。
高嶋)内情を訊いて驚いたのですが、土曜日の産経新聞によりますと農水省が獣医師数の届け出数が平成26年12月で約4万人です。そのうちの4割がペットの先生、4人に1人が公務員の獣医師、10人に1人が産業動物獣医師と、鳥インフルエンザとか口蹄疫のときに人手が足りなくて非常に困ったと。その辺の事情は全然知りませんでした。
須田)愛媛県の場合は産業獣医師の中でも公務員の獣医師の数が圧倒的に足りなくて、定年を延長する中でなんとか仕事を回してきたというのが実情です。それも限界に近づいてきたという背景もありますが、その議論と大学の設置審は全く別枠です。設置審は一定の基準があってそれに合致しているかどうかで認可を決めます。そういう背景事情はあまり関与しません。前川前事務次官が「これだけの疑惑がある中で認められたらおかしい」と言いましたがおかしくありません。その前段でいろいろと議論していかないといけませんから。
高嶋)あれは機械的にやっているのだと。
須田)機械的にやらなければ、何か裁量が入ってくるとここもまた問題ですからね。裁量を入れてはいけない場所です。
高嶋)いろんな議論が出ましたけどひとつは獣医師の数、他の仕事でもそうですけど全部国家ががんじがらめにして「ああしろこうしろ」と。四国で50年以上認可されなかったこともまたすごいことです。加計学園を味方するような言い方ですが、内情を知ったということは大きなことでしたね。
何のための国会中継か議論するべき
高嶋)今度の国会で野党が楽しみにしている森友・加計問題への追及ですけど。安倍さんがだんだん国会嫌いになってしまって、質問時間の割り振りを与党と野党で8対2とか、7対3とか言って。立憲民主が「冗談じゃない」と。この辺をどう解釈したらいいですか?
須田)追求する時間が短くなるということはわかりますよ。ただ何のために追求をやっているのかというと、自分の選挙区の有権者向けにやっている経緯も強いです。あんなにでっかいパネルを持ち出して誰に説明していますか、明らかに視聴者に向けてですよ。国会中継をNHKはやめたらいいと思います。
高嶋)自民党の若手議員も「俺たちもやりたい」というのはテレビに映りたいからですよね。選挙対策と一緒です。安倍さんも嫌いだからといって全部辞めてしまったら、これはこれでね。
須田)何のための国会中継なのかというところを議論したほうがいいと思います。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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