トランプ大統領がエルサレムを首都に認定する二つの理由とは?

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12/7(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

米大使館もエルサレムに移転へ
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)

トランプ大統領 エルサレム イスラエル 首都 認定

米ホワイトハウスでエルサレムをイスラエルの首都と認定すると発表したトランプ大統領=2017年12月6日 写真提供:共同通信社

トランプ大統領がエルサレムを首都に認定

トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定。テルアビブにある米国大使館をエルサレムに移転するよう国務省に指示するという。その真意ははたしてどこにあるのだろうか。

高嶋)アメリカのトランプ大統領が、選挙中散々言っていましたが、実際にエルサレムをイスラエルの首都と認定して、今日未明に正式発表いたしました。この意図なのですが、娘婿のクシュナーさんが敬虔なユダヤ教徒である、そしてイヴァンカさん、つまり実の娘もクシュナーさんに殉じて改宗したということも関わっているのですね。

山本)改宗していますね、結婚した時に。

高嶋)こんなことが多いに影響しているのではということも諸説流れておりますが、トランプさんの心境はどのように分析したらいいですか?

山本)家庭内事情ということももちろんあると思いますが、やはり国内事情が大きく影響しているのではないかと思いますね。

高嶋)それは?

ハガティ 河野太郎 クシュナー ラトハイザー 佐々江賢一郎

政治 河野太郎外相が通商代表、米大統領顧問らと会談 会談を前に記念撮影に臨む(左から)ハガティ米駐日大使、河野太郎外相、クシュナー米大統領上級顧問、ラトハイザー米通商代表、佐々江賢一郎駐米大使=2017年11月5日午後、東京都港区 写真提供:産経新聞社

フリン氏の問題から目を背けさせること、もう一つは支持層へのアピール?

山本)クシュナー氏は例の司法取引に応じて法廷に引っ張り出されてるフリン氏、彼との間でロシア疑惑で重大な絡みをしていると見られている。

高嶋)そうですね、みんなの目がそっちの方へ行ってました。

山本)ええ。というのもアメリカの国内メディアでは、トランプ政権はどうなるんだということをしきりに注目している最中です。対外的にことを起こすときに国内事情がガタガタしてるときというのはある種のタイミングになるというのはいかなる国も、政権でもあることです。それからアメリカの内政の事情をもうひとつ言うと、もう年を明けると中間選挙が迫って来ますよね。そうなると、自分の支持層に何をアピールするのか、それは公約の実行でしょうと。ということで、選挙公約でもあったエルサレムへの大使館移転、それから首都認定というのをこの年末のタイミングで持ってきたのかなと思います。

トルコ イスタンブール 米総領事館 抗議 エルサレム

2017年12月6日、トルコ・イスタンブールの米総領事館の外で抗議する人たち 写真提供:共同通信社

中東和平は崩壊の危機へ

高嶋)アメリカのテルアビブにある大使館をエルサレムに移すと言われて、大使館の人もドキドキしてるでしょうね。実際やりますかね?

山本)どこかの段階でやると思っておいたほうがいいですね。ただ、国務省の中というのも空席ポストがまだいっぱい残ってますので、アメリカ外交がいま100%機能している状態なのかという問題を抱えながらのオペレーションですから、これだけの重大決定をするだけの足下が本当にできてるのかということはアメリカに聞きたいですよね。

高嶋)日本は八百万の神で、優柔不断な宗教の扱いみたいなところが国民性としてありますけが、彼らはユダヤ教にしてもキリスト教にしてもイスラム教にしても、皆、唯一絶対ですからね。

山本)いやもう一神教ですからね、そこは何を認めるのかという部分は非常に明確です。

高嶋)どんな事態が予想されますか?

山本)宗教問題が根幹であることに間違いは無いのですが、現実の政治の方に目を向けますと、やはりこれイスラエル建国以来の課題であり火種であり、それから中東和平のいまの基本構造っていうのはパレスチナを認めて2国家併存ということでオスロ合意以降やってきたわけですが、それをけたぐりをかけて足下から崩してしまう。

高嶋)パレスチナも正式に建国の暁にはエルサレムを首都にすると言っているわけですよね。

山本)言っていますね、東エルサレムを首都とすると。片やイスラエル側の方もエルサレムが首都だということを言っていますよ。わからないのがオスロ合意を全部ひっくり返しておいて、アラブ諸国の横っ面を張ることをやっておいてですね、中東和平の実現に向けた新たなアプローチって何のことを言っているのか、これ私にはさっぱりわかりません。だからこれからどんな展開になるのだろうなと、確かに怖いですねそこは。

高嶋)来年の中東の、いま日本は北朝鮮の問題でね、アメリカも非常にカバーしてくれて、空母なんかもガンガン来ましてですね、韓米で物凄い訓練なんかもずってやってみた。その辺もどういう風になってきますかね。

山本)そこで行きますと、いま米軍が世界に2正面の事態に対応できる能力があるかっていうと、恐らく難しいと思います。我々日本の国益からいうとまず一時的には北朝鮮問題に焦点当てていますし、中東からの石油・天然ガスの輸入っていうのも重大な問題ですよね。これは慎重に見なきゃいけないですよね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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