5/23(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
初外遊で宗教を越えた連帯を訴える
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(拓殖大学教授・ジャーナリスト)
イスラエルで中東和平に意欲を示す就任後初めての外遊を行っているアメリカのトランプ大統領は、22日イスラエルを訪問し、暗礁に乗り上げている中東和平交渉の打開に向けて仲介役への意欲を示しました。またトランプ大統領はこの日、エルサレムの旧市街にあるユダヤ教の聖地『嘆きの壁』を現職のアメリカ大統領として初めて訪問しました。高嶋) しゃあしゃあとしているなという言葉がありますが、失礼ながらそんなことを思っちゃいます。
森田) トランプ大統領はイスラエルのネタニヤフ首相が空港で出迎えた歓迎式典で「中東の平和と安定を実現するまたとない機会が目の前にある」と述べて、協力して取り組むよう訴えました。歴代のアメリカ政権が果たせなかった中東和平をdeal、取引外交で実現できるのか。その手腕が試されております。
トランプ大統領としてはアバマ政権で冷え込んだイスラエルとの関係強化を図って、中東の不安定要因と非難するイランに対抗する構えですが、イスラエルの方ではトランプさんの初外交でアメリカ政府がサウジアラビアにおよそ12兆円に上る武器売却で合意したことについて、軍事的優位が崩れると懸念する声も上がっています。
こうした中トランプ大統領は22日の午後にはユダヤ教の聖地の『嘆きの壁』を訪れまして、敬虔なユダヤ教徒が使うキッパという丸帽子をかぶって厳粛な表情で壁に手をついて祈りを捧げておりました。キリスト処刑の地に建てられたとされる聖墳墓協会も訪れまして、初外遊でイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の聖地がある各国を訪れることで宗教を越えた連帯を訴えていく姿勢です。
サウジアラビアと55兆円で武器売却合意高嶋) ビジネスに対する意欲はすごいですね。
富坂) サウジアラビアの関係はオバマ政権の後半に、シリアに対してロシア軍がカスピ海から26発の巡航ミサイルを撃ち込んだ。2つの国の上を通して。無茶苦茶をやるなと思っていましたが。それで形成がガンッとロシア主導に変わっていって、そのときにサウジアラビアがロシアに寄っていった。そのときにロシアから武器を買うという話も出ていて。アメリカとしては警戒するところがあったけど、今回真っ先に向かうと。
高嶋) 12兆円で逆転ですか?
富坂) 全部合わせると55兆円の取引になるかもしれない。要するに59発のトマホークミサイルを撃って、およそ60億円。55兆円ですから素晴らしい商談が成立したということですね。
高嶋) 株式公開が予定されている国営石油会社のサウジアラムコもアメリカ11社との間で合計16件。5兆5千億円の事業協力とか。もういっぱいありますよね。
富坂) 最初に行くのもわからないわけではないなと。これからEUもありますし。いまEUとNATOが分裂して上半身と下半身の不思議なずれができていますから。調整しに行くと思います。
高嶋) 最初けっこう馬鹿にされていたdealですけど、効果は発揮しているかもしれないですね。
富坂) アメリカの出方はわかりやすくなっていますよね。