日馬富士暴行問題~事件の根底はすべて協会の体質にある
公開: 更新:
12/18(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
必要なことは「再発防止策」を講じること
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
臨時の理事会にて、貴乃花親方と伊勢ケ浜親方の処分を検討
大相撲の元横綱日馬富士の暴行事件に揺れるなかで実施された冬の巡業は、昨日、沖縄県宜野湾市での興行で12日間すべての日程が終了した。暴行が起きた酒の席に同席していた横綱白鵬は、「ファンの人が喜んでくれて、よかった」と述べている。
明後日の、臨時の横綱審議委員会と理事会までに、被害者の貴ノ岩に聴取することを、日本相撲協会の危機管理委員会は断念し、明後日の理事会では、予定通り調査報告は行いますが、「最終報告」という文言を変更する可能性もあるということです。
師匠の貴乃花親方は、鳥取地検の処分が出るまで、協力しない旨を既に伝えていますので、調査は難航しています。冬巡業に関しても、日本相撲協会から貴乃花部屋への再三の要請があったのですが、巡業を休場した貴ノ岩の診断書は、結局提出されないままでした。
貴乃花一門のある親方は、「一門のなかにも一切相談がない。迷惑をかけたくないのだろうけど、テレビに映る顔は心身ともに疲れている」というような話をしているそうです。
一方、八角理事長は、「集まれと言ったら集まるのが、これまでの相撲協会のいちばんの良さだと思っていたけれども、いまはそうなっていない」と話しているとのことで、明後日の臨時の理事会では、報告義務を怠った貴乃花親方。それから日馬富士の師匠の、伊勢ヶ浜親方への処分も検討される見込みです。
貴ノ岩と貴乃花の協力が無ければ、再発防止策を講じることはできない
高嶋)巡業部長という協会ナンバー3の地位にいて。いかに自分の弟子が暴行を受けたからといって、それを報告していなのは組織人としてはダメですよね。
須田)ただ、その巡業部長でありながら巡業に同行させられなかった、させてもらえなかったということに関して、一体、どういう仕組みで決まったのか? 誰がそれを決めたのか……
高嶋)あれも、「白鵬が言った」説と、「もっと下の人が勇気を持って直訴した」説の2通り流れているのですよね。よく分からない。
須田)その辺が、「信頼関係を失われた」というところもあるでは、と思います。いずれにしても、ルールに基づいて公平な判断で処分を決めるべきだと思います。「診断書を出していない」というのは、ルールに違反しているわけですから。それに対しては、きちんと処分を下す。
結局、最終的な着地点は、「再発防止策を講じること」ではないですか。もちろん、運動・スポーツの世界でああいう状況が起きるのは仕方ないかもしれないけれど、「ケガをさせた」ということは、二度とやってはいけないということでしょうからね。ですから、再発防止策をするためには、やはり貴ノ岩と貴乃花親方の協力が得られないわけですから。そこが問題だと思います。高嶋)親方はヘソを曲げて、弟子の貴ノ岩はどこにいるのか分からない。どの病院に入っているのか、それすら見えない。これは極めて不可思議なことですよね。
それと、白鵬に対して、先場所11日目の嘉風戦の、1分間土俵下で仁王立ちする無用な抗議。ああいうので、「厳重注意だけでいいのか」と改めて言われていて。千秋楽の「万歳三唱」のパフォーマンスも散々に言われて。
それで、協会は大横綱に何も言えない。ああいう体質をどう思いますか?須田)そういった点がすべて、今回の1件の根底にあるのではないかと思うのですよ。恥ずかしいでしょうけれど、全部明らかにして、さらけ出すべきです。
高嶋)相撲協会もしっかりやらないと、本当に「外部から人を入れるぞ!」ということになりますよね。まあ、その辺は重々承知だと思いますけど……明後日、横審と臨時の理事会が開かれます。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00