12/29(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②

反日感情はいつまで続くのか
7：02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター宮家邦彦（外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所・研究主幹）

「共に民主党」文在寅氏　第１９代韓国大統領に就任　沿道に手を振る文在寅大統領 提供：産経新聞

韓国の50歳代に強く残る反米・反日感情

慰安婦問題をめぐる日韓問題。韓国の文在寅大統領は「日韓合意では慰安婦問題は解決されないことを改めて明らかにする」と表明。それに対し、河野外相は「断じて受け入れることはできない。合意を変更すれば日韓関係は管理不能になる」と発言している。

高嶋）日韓合意の検証結果ですが、韓国内で文在寅大統領が「この合意では問題解決できない」と表明しました。今日の新聞には「平昌オリンピックに、安倍総理はおそらく行かない方向で調整」という記事がありました。

宮家）当然でしょう。私はやはり、「違うだろ！」と言いたい。国内政治上の利益のある国の、外交上の国益に優先したということですよ。それはトランプさんも似たようなことをやっています。
だけど、これは政府同士で合意し、しかも不可逆的とまで言った言葉に対して、大統領が何と仰ったかと言うと、「政府間の合意はあるけれど……」、そんな簡単に「あるけれど」と言ってもらいたくない。これは交渉した結果のことで、お互いに納得で、しかも外部に発表したわけでしょう？　それは違うだろう、と。こんなことをしたら韓国は、世界中から誰も信用しなくなりますよ。どうしてそんなことが分からないのかと思うけど、やはり、韓国の国内は、まだ反日的・反米的な人たちが相当強く、多いのでしょう。日本も昔そうだったじゃないですか。

高嶋）確かにね。どこまで戻ったら、現在の韓国情勢と同じ感じになりますか？

宮家）かつての日本で考えると、やはり60年安保闘争のとき20歳だった人が、いまは78歳。70年安保のとき20歳だった人が68歳ですから、その世代はやはり反米が染み着いているわけですよ。
おそらく、韓国にも同じような世代が、386世代（1990年代に30代（3）で、1980年代（8）に大学生で1987年の民主化宣言まで民主化学生運動に参加していた者が多い1960年代（6）の世代）から始まり、いるわけですよ。まだ50代ですから、あと20年は頑張りますよ。ということは、不愉快ですがこれが常態だと思って付き合っていかなければならない。

高嶋）ということは、「20年遅れ」ということですか？

宮家）そういうことです、周回遅れですから。日米韓で一緒に走っているつもりだけど、韓国は1、2周遅れています。

国内を重視する文在寅大統領

高嶋）「国交断絶しろ」とかいろいろ叫んでいる人がいますね。断絶はあり得ないけど、もっと、北朝鮮問題がなければ、かなり厳しい反応をしたでしょうね。

宮家）そうでしょうね。だけど、これは国際的には笑いものになっているはずですから、我々は粛々と手紙拝見。もうやるべきことは全部やっているから、何も非難される謂われはないですからね。

高嶋）とにかく、俗っぽく言えば文在寅さんは「煮ても焼いても食えないヤツ」ということですね。そういうことになってしまう。

宮家）そうですね。ようするに「弱い」のです。強い大統領であれば、一部に不満があるかもしれないけれど、その合意を、きちんとと履行するのが強い大統領ですよ。彼は強くないということです。

来年もこの状態は続く

高嶋）かたや、ベトナムでの問題とかも韓国は抱えていて。そういうのは知らん顔で、従軍慰安婦のことばかり言う。すると国論が一気にそれに集約されていく。河野外務大臣も「打つ手無し」みたいなことを言っていますよね。これは来年、どうなっていきますか？

宮家）来年もこのままでしょうね。ただ、日本はこれを降りる、譲歩する余地はないし、そんな理由もないし、このまま正論を吐き続けるということです。彼がどこまで保つか、お手並み拝見ということですよ。

高嶋）大使の召還とか、またあり得ますか？

宮家）1度やったし、1つのオプションだとは思いますが、それよりも北朝鮮の情勢をよく考えたときに、どこまで日本の方から北朝鮮に対して口実を与えるようなことをするかしないか、問われると思います。

高嶋）その対北朝鮮に対して、日韓で絶対に崩れてはいけない部分もあるのですが、それも揺るがしかねないくらいのシラケぶりなのですね。

宮家）我々は日米でやっていくしかないと思います。

高嶋ひでたけのあさラジ！
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