日韓外交で今の日本の議員に足りないこととは?

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12/20(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

日韓合意を履行しない韓国との付き合い方
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

河野太郎 韓国 康京和

日韓外相会談 会場に入る、河野太郎外相(左)と韓国の康京和外相(カン・ギョンファ)=2017年12月19日午前11時58分、東京都港区の飯倉公館 写真提供:産経新聞社

河野外務大臣と康京和外相が会談 日韓合意についての認識の違い

河野外務大臣は昨日東京都内で韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談し、慰安婦問題をめぐり最終解決を確認した一昨年の日韓合意の着実な履行を求めた。康外相は安倍総理大臣とも会談し、来年2月の平昌(ピョンチャン)オリンピックへの出席を求めたが、安倍総理は即答しなかった。

河野外務大臣は昨日韓国の康京和外相と東京都内の飯倉公館で昼食を交えおよそ3時間会談しました。康京和外相は慰安婦問題をめぐる日韓合意については韓国外務省の作業部会による検証作業の進捗状況を説明しまして、結果を27日に公表するとしています。一方河野外務大臣は次のように述べたということです。

河野外務大臣)私の方から一昨年末の日韓合意が着実に実施されることが重要であるという我が方の立場を改めて強く申し入れをしました。

また康外相は安倍総理とも会談しまして平昌オリンピックへの出席を求めたのですが、安倍総理は即答しませんでした。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は速やかに日本を訪れて安倍総理からオリンピックに合わせた韓国訪問への同意を得たいという筋書きを描いているのですが、日本政府の関係者は「最低でも文在寅大統領が日韓合意を守る意思を示す必要がある。合意を軽視するような態度のままでは日本に招待するのは難しい」と話しています。

康京和 安倍晋三 安倍首相

韓国の康京和外相(左)の表敬を受け握手する安倍晋三首相=2017年12月19日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

政府外交とは違う“議員外交”による下地作り 若い議員たちによるパイプ繋ぎがなかなか出にくい

高嶋)これはどうですか? 安倍さんの気持ちも痛いほど分かります。

鈴木)安倍さんが韓国に対して「言いたいことは山ほどあるぞ。でもそこは一回り大きな外交をこっちは見せるんだ」という思いもある。その辺が両方垣間見えた感じもしますよね。端から喧嘩をしてしまえば全部終わるわけで、こういう表現が良いのか分かりませんが、どっちが大人かというと要するに安倍さんが大人だという、そういう印象を僕は受けました。ただこの日韓合意を守らないというのは絶対におかしな話です。

高嶋)話にならないですよね。あのとき「最終的かつ不可逆的解決」と言ったのですよ。

鈴木)そうですよね。「あの合意は一体何だったんだ」という、こうやって何度も何度も覆されるということは、今後どうしていくかということにも影響して来るというのがひとつ。
あと僕が最近の日韓外交で足りないなと思うのは、これはある自民党の議員とも話したのですけど、昔はけっこう、“二重”とまでは言いませんけど、政府は政府でちゃんと外交を丁々発止しますよね。実は“議員外交”みたいなものがあって、つまり議員同士で下地を作るというか、盛んな交流があった。文化などでいろいろと衝突したときなんかも議員外交なんかでけっこうそういうのを埋めていたようですけど、今はなかなか日韓の議員レベル外交みたいなものが少し薄くなっているという風に自民党のベテラン議員は言っていましたね。
今は永田町って若返りをしたじゃないですか。1・2回生は非常に若い。こういう人たちの中でやはり韓国との間でパイプを繋ごうみたいな動きがなかなか出にくいというような側面もあるのだとおっしゃっていました。

高嶋)あの日韓合意を向こうがちゃんと認めるということが最低ラインの大前提で、そこからの話にして欲しいですよね。

鈴木)それをどこまで安倍さんが突っ張ってどういう交渉に持って行くのか。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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