韓国の康京和外相が訪日~「歴史問題を切り離して対応」は信用してはいけない!?

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12/18(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

文在寅大統領の訪日も検討
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

文在寅政権発足後初の中国訪問は、冷遇される結果で終わった

韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が、明日、日本を訪れ、河野外務大臣と会談する。核ミサイル開発を進める北朝鮮への対応や、慰安婦問題をめぐる、一昨年の日韓合意などについて意見交換する他、文在寅大統領の日本訪問も議論する見通しである。

韓国の康京和外相の日本訪問は、5月の文在寅政権発足後、初めてです。明日の日韓外相会談では、北朝鮮問題、慰安婦問題などが議論されますが、韓国大統領府の高官は昨日、「歴史問題を両国がずっと抱える必要はない。両国間の未来に向かう話とは、別途に論議しなければならない」と話していて、歴史問題を日韓協力と分離して対応する姿勢を強調しています。

また、韓国大統領府は「文在寅大統領が、安倍総理との首脳会談のため、日本訪問を検討している」と表明しました。韓国政府は来年2月の平昌オリンピックに合わせた、安倍総理の平昌訪問を希望しており、その前に文在寅大統領が日本を訪れ、安倍総理に韓国訪問を求めたい考えです。

その文在寅大統領は、就任後初となる、4日間の中国訪問を、一昨日16日に終えました。滞在中には歴史問題にもたびたび言及し、中国への配慮を示したのですが、中国の習近平国家主席は、アメリカ軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)の韓国配備について、「適切な処理を望む」と改めて牽制しました。

一方、韓国メディアは「文在寅大統領が国賓として訪問したにも関わらず、4日間で中国の要人との会食が2回しか設定されなかったのは、中国側の冷遇だ」と指摘しています。訪問2日目には、庶民の食堂で、夫人と共に文在寅大統領は朝食をとった、とのことです。出迎えも外務次官補だったそうです。

こうしたなか、15日の国連安全保障理事会では、アメリカのティラーソン国務長官が、北朝鮮との対話入りの前提として、「挑発の停止が必要だ」という認識を示しました。12日の講演で、無条件での対話を呼びかけたばかりだった自身の発言を、事実上撤廃する形で、安保理会合に同席していた北朝鮮の国連大使は核武装を正当化し、北朝鮮とアメリカの非難の応酬が激しくなってしまいました。

韓国のTHAADミサイル設置を、中国は許すことができない

高嶋)いろいろありますが、まずは文在寅さんの中国訪問から。新聞の見出しを見ていると笑えるのもあり、「文在寅大統領、寂しい一人飯」とか。2回しか設定されていなかったというのは、やはり冷遇なのですか?

須田)もちろん冷遇です。中国からすると完全な冷遇だし、韓国も1日日程を繰り上げて帰ってきていますからね。そうした点で言うと、「いたたまれなくなった」ということだと思いますね。

高嶋)やはりTHAADミサイルですか?

須田)もちろんそうですね。そうした点で言うと韓国、文在寅大統領の対北朝鮮対策というのは、基本的には融和を進め、韓国側の軍事費を削減し、経済成長に当てる、ということで大統領選に当選してきた人ですから。そうしたことと、THAADミサイル設置というのは、「言っていることとやっていることが違うじゃないか!」と、中国側の怒りを買ったということだと思います。

高嶋)THAADを国内に置かなければいけないのは、文さんも本意ではなかったと思いますが、仕方がないですよね。それだけの危機があるわけなのだから。

須田)ただ、意味するところは、THAADシステムのレーダーが、中国全土を網羅してしまうのは、やはり中国側としては、「米韓連合軍」ですから。そうした点で言うと、許すことができない。とはいえ、中国にとってみると、韓国はいまでも、ある種の朝貢国みたいな意識があるのではないでしょうか。

高嶋)韓国内で「THAADを据え付けてもいいよ」と言った、某財閥系列のゴルフ場が、総スカンを食らって大変という話も出ている。冒頭の解説でも、「日韓、歴史問題を切り離して考える」という、コレはどうなのですか? スッキリ、いきますか?

須田)いや、これは小泉政権の時代から、「未来志向型の外交」と……「未来志向」という言葉を使い続けているのですよ。それはどういうことかというと、「歴史認識の問題と経済協力を含め、将来にわたる日韓協力は切り離して考えましょう」とずっと言われてきたのに、その度に蒸し返され、両方が1パッケージになっているのが実状ですから、いまさら言われても、それを全面的に信頼できるかと言われたら、私はそうじゃないと思います。

フィリピン マニラ湾 慰安婦像

2017年12月12日、フィリピンのマニラ湾に面した遊歩道に建った慰安婦像を見つめる人 写真提供:産経新聞社

韓国は約束をあっさり反故にする国と思って付き合わなければならない

高嶋)例の「不可逆的」というのは、完璧に反故にされているわけですよね?

森田解説委員)「韓国では、国民側の日韓合意は受け入れられない」という風に主張していると文在寅政権も言っているわけですからね。

高嶋)お金も10億円払ったでしょう? 失礼な国だよね。与えず、取り上げるばかりで。

須田)「過去に約束したことはひっくり返す」というので、過去に何度も我々は煮え湯を飲んでいるわけですから、「そういうことをする国なんだ」という前提で付き合わなければダメだと思います。

高嶋)どこにでも慰安婦像を造りたがる心理は何でしょうか? やはり、「日本にこういうヒドいことをされたんだ!」という感じでしょうか?

須田)それに加えて、それを生業にしている活動家が沢山いますから。ただ、アメリカにおいては、その活動家は在米韓国人だけでなく、日本人の市民活動家も入っているのですよ。どういうことでしょうね。ビジネスではなく、思想的に、やはり戦前、戦時中の日本に対する反省と言ったらいいのか、それがあまりに色濃く出てしまっている人たちがいるのですね。

高嶋)それからティラーソンさんは最初、無条件で、前提条件を付けずに北朝鮮と話し合うのを「オーケー」と言っていたのを軌道修正しましたが、あれは元に戻ってしまったということですか?

須田)そうですね。元に戻って、ということでしょうけど、ティラーソンさん自身も影響力がどんどん低下していますからね。発言が迷走していると考えて、いいと思います。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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