台湾東部地震~指摘されるビルの欠陥とは?
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2/13(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
公共性の高い施設の耐震点検を加速することを発表
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
台湾東部地震発生から1週間~追悼式が行われる
台湾東部で起きた地震から今日で1週間となり、被災地では大きく損壊した建物の取り壊しが本格化している。被災地の花蓮県花蓮市では昨日、犠牲者の遺族の他、花蓮県のトップらが出席し追悼式が行われた。
台湾東部で6日に起きた地震から今日で1週間です。台湾の内務大臣にあたる内政部長が昨日記者会見しまして、台湾全土で病院など公共性の高い施設の耐震点検を加速させる為に建築法の改正を急ぐと発表しました。
今回の地震では花蓮市の4つの建物が大きく損壊していずれも1階部分が潰れましたが、台湾の共同住宅では建て替えを拒否する動きが相次ぎ、再開発を阻んでいます。今回の地震でこれまでに確認された死者は16人。このうち8人が中国人旅行客で、なお中国人旅行客1人と連絡が取れず行方不明です。ですがビルの損壊現場に生存者がいる可能性は無いということで、一昨日救出作業は終了、日本の救助支援チームも10日活動を終えて現場から撤収しました。
台湾の蔡英文総統は安倍総理大臣に対し日本の支援と励ましに感謝する書簡を送ったということです。安倍総理は地震直後の8日に蔡英文総統宛てに「必要な支援を何でも行いたいと考えている」というメールを送りましたが、そのメッセージが蔡英文総統宛てに送ったということで、中国は極めて不満だとして日本側に抗議しました。
中国は1つの中国の原則を主張しておりまして、蔡英文氏を「台湾側の指導者」と呼んで、「総統」という肩書は認めていません。中台湾の最新の世論調査ですと、今回の地震で台湾に最も思いを寄せてくれた国というのは日本で、75.8パーセントの人が感謝を示しています。次は中国ですが、1.8パーセントにとどまっています。
高嶋)そんなに違うの。中国はこういうことについては決定的にこだわりますね。
富坂)そうですね。だから日中国交正常化のときの過程の中で一番これを重視したことで、日中間も一番これをどうするのかっていうのを苦しんだわけです。
高嶋)もともとは台湾と日本というのが密接な間柄でしたからね。それが日中国交回復ということで、台湾は非常に割を食っちゃって。
富坂)実際のところ交流も深いし、向こうにも政府というものがありますから、だから現実とあれのギャップは結構あるのでね。だから我々もこういうとき対応に苦労するというのが現実ですよね。仲いいですしね。
いい加減な台湾の建築
高嶋)はい。台湾の地震のときにいつも言われる、建築物の異常ないい加減さ。あれは何なんですか一体?
富坂)私も台湾へ行きますが、建て替えが進まないんですよね。古いビルがたくさんありますでしょ。台北なんかでも大きな地震が来ると危ないと言われています。私の日月潭での台中大地震のときには現地へ行きましたが、倒れてるビルがほとんどが手抜きでした。ドラム缶や一斗缶がもう平気で入っていました。
高嶋)(笑)。
富坂)そういうのが林立するビルの中で一個だけ倒れているのではなく、ほとんどそれです。だから今回も花蓮で斜めになったビルは、縦の鉄筋を増やすことでごまかしてたというようなことが指摘されてます。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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