なぜ金正恩委員長は再訪中したのか?
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5/9 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ! ③
キーワードは「北朝鮮・金正恩委員長が再訪中」
7:27~教えて!ニュースキーワード:コメンテーター高橋洋一(数量政策学者)
金正恩朝鮮労働委員長が習近平主席と再び会談したワケ
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は7日・8日の2日間の日程で中国・大連を訪問。習近平国家首席と会談を行った。金正恩氏の中国訪問は3月の初訪問以来2度目で、南北首脳会談の報告や6月に行われる米朝首脳会談に向けての協議が行われたと見られている。
飯田)にこやかな習近平さんに対して、金正恩さんは硬い表情。
高橋)これは異例ですよね、最初は金正恩が習近平に会いに行きましたからね、習近平が金正恩のところに行くというのが普通です。
飯田)返礼という形でね。
高橋)そうじゃなくて、続けてでしょ。それはさっきのイランの核合意の話と関係があると思います。アメリカはかなり本気だということで、もう1回習近平に聞きに行ったということです。金正恩の方が焦っている、もしくは米朝首脳会談を前にかなり高ぶっているというのは分かります。今回の会談は大連でしょうけど、普通でしたら列車で行くじゃないですか、ゆっくり。飛行機で行ったというのは初めてですよね。習近平の予定がそこしか合わなかったのでしょう。
核に対してアメリカは強硬な姿勢です。段階的な非核化を金正恩はやりたくてしょうがない。でも段階的というのは許してもらえそうにありません。非核化に関して、恒久的で検証可能と、ものすごく高いハードルになっているわけです。飯田)今まで完全で不可逆的と言っていたのが…。
高橋)今度は恒久的になってしまいました。アメリカがハードルを高くしているのですが、それがブラフではないというのが、今回のイラン核合意の離脱でアメリカは態度を示しているわけです。北朝鮮に関しても例外はないということだと思います。
飯田)演説の中でもこけ脅しみたいなものはないんだと.“The United States no longer makes empty threats”とトランプ大統領は表明しています。
北朝鮮の“段階的非核化”を許さない姿勢を示すアメリカ
高橋)強烈です。段階的というのも許されそうにないということで、金正恩はもう1回中国のところに行って、助けてくださいとお願いしたのでしょう。
飯田)後押ししてくださいということでしょうか?
高橋)圧力をかけるなということですよね。以前から日本やアメリカに対して、圧力ではうまくいかないということを北朝鮮はずっと言い続けています。
飯田)1億年先でもと。
高橋)と言っていたわけですが、アメリカが本気だというのがわかってしまいました。
米朝首脳会談は日程と場所をはっきり言ってませんでしょ、決まる決まると言いつつ、そこを言ってないというので、北朝鮮もかなり焦っているということだと思います。飯田)ということは、今の段階ではアメリカのペースで米朝首脳会談の準備が進んでいるということでしょうか。
高橋)そうでしょう。もし対等にやっていれば、わざわざもう1回中国の話について確認する必要はないわけです。でも再訪中は、そうではないということの表れと考えられます。
飯田)今日のキーワード、金正恩委員長再訪中でした。
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