高杉真宙×武田梨奈、写真部で青春!『世界でいちばん長い写真』
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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第431回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、6月23日から公開の『世界でいちばん長い写真』を掘り起こします。
人気作家・誉田哲也による、実話から生まれた青春ストーリー
高校生の部活動をテーマにした映画は珠玉の作品が多く、どれもキラキラとまぶしくて爽やかなものばかり。そんな部活青春ムービーに、新たな名作が誕生しました。
「武士道シックスティーン」や「ストロベリーナイト」などを手がける人気作家・誉田哲也による同名小説を映画化した『世界でいちばん長い写真』。愛知県の高校で実際にあった出来事をベースに、世界にひとつしかないパノラマカメラと出会った男子高校生の青春を鮮やかに映し出します。
引っ込み思案でこれといった目標もなく、冴えない毎日を送っている写真部の広伸。高校生活最後の夏休み、従姉の温子が店長をしているリサイクルショップで風変わりなカメラと出会う。それは360度長い写真が撮れるように改造された、世にも珍しいパノラマカメラだった。近所の写真館の店主・宮下に使い方を教えてもらいながら、このパノラマカメラで撮影した写真を見て、いままでにない感動を覚える宏伸。そして次の日から、360度写真を撮影したい景色を探して街を奔走。たどり着いたのは、温子の旧友・智也が育てるひまわり畑だった…。
主人公の高校生・内藤宏伸を演じるのは、2018年、多数の出演作が控えている高杉真宙。内気な青年が1台のパノラマカメラと出会うことにより、彼の人生そのものがモノクロからカラーへと変化していくような青春のきらめきを、実直に演じています。
宏伸の従姉・竹中温子を演じるのは、武田梨奈。宏伸とは対照的な明るく竹を割ったような“姉御っぷり”が見事にハマり、彼女がスクリーンに登場すると、作品がより一層華やかに。
共演には松本穂香、水野勝(BOYS AND MEN)、吉沢悠、小松政夫と個性的な面々が集結。新進気鋭の草野翔吾監督が知多半島を舞台に、ひまわりと青空が眩しい“真夏の青春”を美しく切り取っています。
“高校生活あるある”的なエピソードなどお楽しみ要素が随所に盛り込まれている本作ですが、圧巻はクライマックスのパノラマカメラでの撮影シーン。撮影を終えるまでの数分間に個々のキャラクターのドラマが一斉に動き出し、その躍動と疾走感に自身の青春時代を重ね合わせる人も多いことでしょう。
360度、どこから観ても“青春”が詰まった映画です。
世界でいちばん長い写真
2018年6月23日からシネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国順次ロードショー
監督・脚本:草野翔吾
原作:誉田哲也「世界でいちばん長い写真」(光文社文庫刊)
主題歌:「真夏のグライダー」Lily's Blow(Being,Inc / Honey Bee Records)
キャスト:高杉真宙、武田梨奈、松本穂香、水野勝、前原滉、田村杏太郎、黒崎レイナ、森田望智、前原瑞樹、吉沢悠、小松政夫 ほか
©2018 映画「世界でいちばん長い写真」製作委員会
公式サイト http://sekachou.com/index.html
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/