海女さんが酸素ボンベや足ヒレを使わないのはなぜ?
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かつてドラマでも人気を博した海女さん。その海で生き生きとする様子に憧れをいだく方もいらっしゃるでしょう。けれどその仕事を深く知っている方は案外少ないかもしれません。海女さんのたくましい姿を想像してみてください。そしてスキューバダイビングを想像してみてください。そうです、海女さんは酸素ボンベなどを使っていません。使ったほうが長い時間潜れていっぱい獲れそうなのに、なぜ?
海女さんが酸素ボンベや足ヒレを使わないのはなぜ?
実は酸素ボンベや足ヒレを使わないのではなく使ってはいけないのです! その理由は主にふたつ。
ひとつは条約によって規制されているからです。そうした潜水具を使ったほうが楽にたくさんの獲物をとれますが、そうすると素人でも漁ができてしまいます。漁業には漁業権が必要です。海女さんの狙う獲物はサザエやアワビなどの高級食材。実際に無許可で海に潜り貝などを獲ってしまう輩は存在するそうです。もちろん乱獲すれば海の環境が悪くなってしまいます。なので条約によって規制しているのです。
もうひとつは伝統です。素潜りして海の幸を獲るという海女さんの伝統や受け継いできた技術は、便利なものに取って代わられることなく続いていく。素敵ですね。
ちなみに「海女」から女性じゃなきゃなれないというわけではありません。男女を総称して「海人(アマ)」といい、男性は「海士(アマ)」といいます。なので男性も活躍しています。皮下脂肪などの関係で女性のほうが適しているので女性が多い職業ですが、私の知り合いにも旦那さんが東京でサラリーマンを辞めていきなり地方の島に移住し海士さんになった方がいらっしゃいます。多様なライフスタイルが模索されている昨今、これからも職業・海女さん海士さんが伝統を守り続けてくださることでしょう。
今回は、千葉県下最大の夜祭り「南房総白浜 海女まつり」をご紹介します。「海女まつり」は、昭和39年に始まり、今年で54回目。7月14日から、海の日の祝日・16日まで、3日間行われます。
メインとなるのが14日と15日に行われる「海女の大夜泳」です。松明を持った海女さんたちが海の安全と豊穣の願いをこめて、夜の海へと泳ぎだす…幻想的なイベントです。しかし、近年の少子高齢化で参加できる海女さんの数も減っているそうです。
女性の皆さん、伝統的な「海女の大夜泳」に参加してみませんか。当日の午後、事前練習もありますし、泳げない方も海女さんの衣装を着て参加できますよ。
「海女まつり」では、打ち上げ花火や盆踊り、グルメイベントも同時開催されます。
詳しくは、白浜海女まつり実行委員会 0470-30-5021または、「海女まつり」のホームページをご覧ください。
第54回南房総白浜海女まつり
7月14日(土)〜16日(月・祝)開催
会場:南房総白浜野島埼灯台前広場 12:00〜21:00 入場無料
同時開催:大綱武士絵巻 16日(月・祝) まるグル'18 14日〜16日の3日間
※荒天中止
http://amamatsuri.com/
【ハロー千葉】