北朝鮮・東アジアの安全保障について日本独自の議論が必要

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月26日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。日本は北朝鮮や東アジアをめぐり、どこまでアメリカに配慮すべきか解説した。

陸上イージス調査の入札延期~地元の反発に配慮

防衛省は昨日、導入予定の地上配備型迎撃システム『イージスアショア』を巡り、配備候補地の秋田・山口両県で現地調査する業者を決める入札手続きを、1カ月以上延期すると発表した。住民への説明が不十分として反発を強める地元に配慮したものと見られる。

飯田)今日の読売新聞東京版の1面トップです。「イージスアショアについて2基で4,000億円以上する」と、当初の見通しの倍の試算をしていることが報じられています。
入札は延期して、調査はまだやっていない状況ですね。

日本は東アジアの安全保障とどう向き合うのか

鈴木)去年12月から個人的に一貫して言っているのですが、北朝鮮に対して日本は、日本なりの出口を探してやるべきだと思うのです。米朝会談によって、北朝鮮とアメリカでいろいろやっていますが、なかなか纏まらない。かたや「朝鮮戦争終結」と言い、かたや「核問題だ」と言っていて、うまくいかない。でも、米朝首脳会談にあまり振り回されるべきではないと思うのです。日本独自に、「北朝鮮と安全保障も含めてどう対峙して考えるか」です。北朝鮮だけでなく、その後ろにはたとえば中国がいる。安全保障と言えば中国も考えなければいけない。米韓合同軍事演習が急に中止になりました。果たしてこれは日本にとってどうなのか考えたとき、北だけでなく中国を意識した意味合いもある。日本も「やはりやるべきではないか」とか、そういう意見があってもいい。日本独自に北朝鮮や東アジアの安全保障とどう向き合うか、日本の結論はきちんと出して、必要なら陸上イージスはやらなければダメですよね。その辺の議論が素通りして、米朝のムードのなかで「これも弱めようか?」みたいな。私は1回その辺をオープンに日本で議論することが必要だと思います。何か振り回された感がある。「配備すべきだ!」としていたのが、「いや、米朝が雪解けムードになったから緩めよう」となったりと、ちょっとサマにならない気がします。やるならやると、議論すべきだと思います。

飯田)それはある意味右も左もアメリカに引っ張られて「アメリカの御意向通りに、100%一緒」みたいになっていますけど、アメリカと日本は場所が違うから、ある意味国益もまったく違うわけですよね。

鈴木)アメリカを無視して勝手にやることができないのは分かります。しかし、日本の出口。日本の北朝鮮との向かい方、東アジアにおける安全保障はどうすべきか、それは日本独自で決めていいことだと思います。

飯田)政権も、「それは北にとって必要です!」とね。

鈴木)その議論を避けて、様子を見ている感じがします。それが僕はマイナスだと思います。

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