マティス国防長官辞任か～トランプ大統領の世界戦略に迎合できず

By - NEWS ONLINE 編集部　公開：2018-10-16 　更新：2021-01-26

ニッポン放送「飯田浩司の OK! Cozy up!」（10月16日放送）にジャーナリストの有本香が出演。トランプ大統領がマティス国防長官の辞任を示唆したことについて解説した。

トランプ大統領、マティス国防長官の辞任の可能性を否定せず

トランプ大統領はCBSテレビのインタビューに答え、マティス国防長官について「政権を去るかもしれない」と答えた。トランプ大統領がマティス氏の残留を明言しなかったことから、早期辞任の可能性も出ている。

飯田）彼は民主党員のようだとまで言っていて、民主党は敵対する政党なわけですから、マティスさんもクビになるのでしょうか。

有本）最初の頃は蜜月でしたけれどね。マティスさんの言うことは聞く、と評判でしたけれども。トランプ大統領が就任してから国務長官・国防長官が変わるとなれば、トランプ大統領が思い描いているアメリカの世界戦略というものと、当初起用した2人の側近が合わなかった、ということなのでしょうか。

飯田）ティラーソンさんもこのマティスさんも、両方穏健派と言われています。

有本）1つ考えられるのは、特にこのアジアですね。私たちが住んでいる地域の安全保障に関して、マティス国防長官は現場を知っているだけに、穏健派的なイメージを作って大統領とお話されていたと思います。でもトランプさんは必ずしもそうではないですよね。もちろん軍事衝突や戦争に突き進んでいくということではないけれど、描いているイメージはおそらく違う。大統領選のときから言っていますが、朝鮮半島から在韓米軍をもっと減らしたい意向です。マティスさんはそうではないですよね。

飯田）ここは維持して、抑止力も維持しなければならないという考えですね。

有本）地理的なことを考えれば、朝鮮半島というのは対中国、対ロシアという点で非常に重要な場所です。しかし、韓国の文在寅政権とそういう関係を作れていないのではないかという疑念は、当然大統領にもあるはずです。

飯田）トランプ政権そのものは中国と対峙する状況にある、それは日本にとって悪いことではない。

有本）そうですね。そこに関しては日本は頑張ってもらいたいところですよね。