徴用工の賠償判決~日本は国際世論を味方につけアピールを

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月30日放送)に外交評論家・キャノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。韓国徴用工の判決について解説した。

2018年11月29日、ソウルの韓国最高裁に向かう三菱重工業への賠償を求めた韓国人女性ら=写真提供:時事通信

韓国の徴用工の賠償判決、日本政府が強く抗議

太平洋戦争中の韓国人の元徴用工らが三菱重工を訴えた2件の裁判で、韓国の最高裁は29日、三菱重工に賠償の支払いを命じる判決を言い渡した。今回の判決について、菅官房長官は「日韓の友好関係の法的基盤を根本から覆すものであって、極めて遺憾。断じて受け入れることはできない」と述べている。

飯田)2件目というか先日もあって、今回も、というところですが。

宮家)2度目だから良いとかいう話じゃないからね。誤りは何回出しても誤りなので、困ったところです。いまのような日韓関係をどうするかという観点で言えば、喧嘩するのは簡単で、毅然とするのも簡単です。
最大の問題は、政権と国民の間が一体になってしまっていることなので、それを切り離すのがまず大事だと思います。いまでも、文在寅政権のやり方に対して批判的な声が無いわけじゃないですから、韓国国民の良識を信じたいと思うのですよね。時間はかかると思うけれど、いま日本政府は大使を引き上げたりなど、あまり強い対応をしないほうがいい。それよりも、「表へ出ろ」と言うべきです。国際裁判に持って行って、どうせ彼らは出て来られないのですが、如何に韓国のやっていることが異常で違法なのか。そして国際社会から受け入れられないかを、彼らが身に染みてわからないと、「こんなことをやっていても大丈夫だ」と思うからいけないのです。
大人の対応と言うつもりはなくて、喧嘩を売られたのだから喧嘩で返さないといけないけれど、喧嘩のやり方も頭を使えば良いのです。こんな状態が続くのは良くないので、向こうに良識の欠片でも残っていたら良いなと思います。

飯田)今回、外相談話が出されましたが、国際裁判や対抗措置も含めてと。ここの部分をまず進めて行くべきですね。

宮家)国際裁判をいくらしようと言ったって、管轄権を彼らが受け入れなければ裁判になりません。だけどそれを動かすことによって、「分があるならなぜ裁判を受けないのか」というところで、疑問視する声が出て来ると思いますよ。

飯田)韓国に対して直接何かをするよりは、国際世論でアピールする?

宮家)言うべきことはちゃんと言うべきです。国際世論を味方につけて、彼らが孤立して行くことを良しとしないのならば、考える機会を与えれば良いと思います。

2018年10月30日、ソウルの韓国最高裁で行われた判決後に会見する元徴用工の李春植さん(中央) 写真提供:時事通信

韓国大統領の任期が5年で1期のみということも要因

飯田)良識に期待というところですが、韓国のなかでも保守派と呼ばれる人たちに期待したいですね。

宮家)最近元気がないのですよね。いろいろな理由がありますが、日本となると彼らは一致団結しますからね。
もう1つの大事なことは、韓国大統領が5年で1期だということです。再選があるのだったらしょうがないから言うことを聞くけれど、どうせあと3年でレームダックになるのだったら「放っておけ」となるから、大統領の威厳というか、政治力が非常に不安定です。弱体化させたのだけれど、そのツケを払っているということでもあるのかもしれません。

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