沖縄県民投票~重要となる「どちらでもない」の解釈
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月13日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。14日に告示される沖縄県の県民投票について解説した。
沖縄県民投票~明日告示
アメリカ軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設賛否を問う沖縄県の県民投票が、14日告示される。賛成・反対・どちらでもないの3択で、県民の意思を問い24日に投開票が行われる。
飯田)紆余曲折あったのですが、全41市町村で実施の運びとなった、ということです。
高橋)選択肢が増えたのは良かったかもしれません。2つで割り切れないという人がたくさんいるでしょうから。しかし、「どちらでもない」の解釈をどうするのか…。結果がどうなるかよく分かりません。
飯田)「最も多かった選択肢の票数が、投票資格者総数の4分の1に達した場合には、知事に尊重義務が課せられる」ということです。
高橋)「どちらでもない」を尊重するということは、知事に一任という意味ですかね?
飯田)そうなるのでしょうか?
難しい「どちらでもない」の解釈
高橋)そこがよく分からないです(笑)。これは政治的な決着ですからね。事前にこういう解釈だなんて言えるはずがない。終わった後に「本当はこうなんだ」と、お互いの人が言うのではないかなと思います。
飯田)確かに、これは論争になりそうですね。
高橋)論争になると思いますよ。数字いかんですけれどね。ここで関係なく、50%以上あれば、それはそれではっきりするのでしょうけれど。そうならないときにどちらを足すとどうなの、とかね。足したときにどっちなのと。多分2つ足すと50%以上でしょう、ロジカルに言えば(笑)。解釈がいろいろと出てしまうかもしれませんね。
飯田)よく、白票は結果への委任だ、というようなことも言われたりします。あるいは投票しない、棄権は結果への委任だというようなことも、解釈として言われることがあります。
高橋)ありますが、これは一応白票ではないですよね。「どちらでもない」という意思ですから。その解釈でまた揉めそうですね。
「賛成」はあり得ないが、「容認」する気持ちはないことはないという島民の気持ち
飯田)沖縄辺野古の住民の方々に取材したときに、いろいろな人に「賛成・反対」の2つで聞いてくれるなと言われました。賛成はあり得ない、喜んで受け入れるなんてことがあるわけがない。ただ、経済面など種々考えて「容認」ということは気持ちとしては無いことはない…という話をされました。
高橋)今回の「どちらでもない」は、そういう解釈ができるかもしれないし、とかね。
飯田)容認という解釈をすれば、賛成により近い方になるのではないかということ。
高橋)そう言えるかもしれないし、そうではないと言う人もいるでしょう。
飯田)日本人の感覚からすると、真ん中を選びますよね。松竹梅なら「まあ竹かな」みたいに。
高橋)日本でやると、大体コアな反対が1割5分くらい。コアな賛成も1割5分ぐらいで、あと7割ぐらいはどちらでもないのですよ。それをいつもどちらかに引き合っているというのが政治です。
飯田)お客様アンケートでも、「とても良かった」とか「とても悪かった」に丸を付けられないではないですか。10段階で6とか7ぐらいですよね。
高橋)今回、正直にやると「どちらでもない」が多い…かもしれないなと思ったりするのですよ。そうするとまた解釈でいろいろ揉めたりするのでしょうね。困るのは、辺野古反対はそうなのでしょうけれど、では、どうしたら良いのかと言うと、なかなか無いのですよね。そうすると普天間が危険なまま固定化されるという、いちばんまずいパターンでしょうね。最近は極東アジアの安全保障が揺らいでいるときなので、政治から、あるいは国際関係から見ると、ちょっと困りますね。答えがなかなか無いのですよね、他には。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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