ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」（11月28日放送）に数量政策学者の高橋洋一が出演。辺野古移設を問う沖縄県民投票について解説した。

国交相決定に関し、取材に応じる沖縄県の玉城デニー知事＝2018年10月30日午後、東京都千代田区　写真提供：共同通信社

辺野古移設を問う沖縄県民投票を来年2月24日に実地

沖縄県の玉城デニー知事は昨日、アメリカ軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設の賛否を問う県民投票を、来年2月24日に実施することを表明した。玉城知事は、県民が意思を示すことができる重要な機会としている。

飯田）県民投票は来年2月14日に告示され、10日後の2月24日投開票ということです。きょうは総理との会談が予定されております。

高橋）県民の意思って、この間の知事選でもう出ているでしょう。

飯田）「意思は示された」ということを言っていましたよね。

高橋）玉城知事も意思を示されたと言っているのだから、もう改めてやらなくてもいいというのが常識的な話ですよね。

飯田）県民投票は、お金もけっこうかかりますよね。

高橋）かかりますし、法的拘束力も無いし、だからどうなのと言われたら「意思は示されました」と2回言うだけでしょう。そこは分かっている話なので、なぜやるのですかと思いますけれど。

飯田）本来であれば国、或いはアメリカとも交渉なり何なりでどう落としどころをつけるかとか。

高橋）意思は示されているのだから、次にどうするかという話の方が重要ではないですか。

辺野古移設問題よりも大きな枠組みでアメリカとの関係を見直す議論をするべき

高橋）辺野古の移転だけを言いますけれど、那覇軍港の浦添の移設というものもあって、そちらはオッケーなのですよね。あれは県民投票どうするのですか？

飯田）そうですよね。埋め立てということで言えば、那覇空港の第2滑走路だって海を埋め立てますよね。

高橋）似たような話がたくさんあるのですよ。だから「意思を問う」とか言うのですが、意思は元々分かっているでしょうと。他はどうするのか分からないですし、一体何をやりたいのか。

飯田）あの県知事選が終わったあとに、日本全体としてどう考えて行くか、いろいろ議論があった。例えば名護市への基地移設は既定路線だけれども、地位協定などのもっと大きな枠組みで、アメリカ軍と日本の関係を見なおして行く形で負担軽減にならないか、という議論もありました。

高橋）そちらの方が普通ではないですかね。政治は政治なのでしょうけれど、沖縄の人はこれで5億円以上使うのでしょう？　もう少し違う使い方はないのでしょうか。

飯田）政治という意味で言うと、やっている感みたいなものが重要だったりするからですかね。

憲法が規定する県民投票もある

高橋）県民投票は条例で簡単にできてしまうのですけれどね。しかし一方で、憲法が規定する県民投票というものもあって、例えば沖縄だけ特別な法律を仮につくるとします。これは住民投票しなくてはいけないのですよ。憲法上の規定として。

飯田）なるほど、その法律に拘束される人々に対してきちんと問うと。

高橋）ええ。だから、「負担軽減のために沖縄措置法をつくる」という話をしたときに、実はそこに当たるかもしれません。私だったら逆に、国の方から沖縄だけ財政上で優遇する法律をつくって、それを県民投票にかけたくなってしまいます。

飯田）いまは財政措置としてやっている部分を、法律としてきちんとやると。

高橋）憲法上の規定でしたら、1地域だけの話については県民投票をしなくてはいけないと書いてあるから、逆にそれを問いたくなってしまいますよね。

飯田浩司のOK! Cozy up！
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