衆議院議員・城内実 1人で郵政民営化と闘った理由とは?
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「須田慎一郎のニュースアウトサイダー」(2月23日放送)に、衆議院議員の城内実が登場。郵政民営化に反対した理由や、日韓議員連盟を離れた真相などを語った。
なぜあのとき、1人で郵政民営化と闘ったのか?
東島)城内さんは1965年、昭和40年4月19日生まれ。東京都のご出身です。開成高校から東京大学教養学部へ、大学卒業後は外務省に入省。ドイツの日本大使館勤務や天皇陛下や総理のドイツ語通訳官を務めるなど2002年の退官まで外務畑一筋で、翌年、衆議院議員総選挙に無所属で出馬し、見事初当選。2005年の郵政国会では、小泉総理の出身派閥にありながら唯一反対票を投じて、直後の選挙では自民党の片山さつきさんという刺客のため落選。自民党も離党。2009年8月の総選挙で前回破れた候補者を下し、国政に復帰。2012年には7年ぶりに自民党に復党を果たされて、環境副大臣の要職も経験された若き保守の国会議員でいらっしゃいます。
須田)今回は、若い保守の政治家のなかでも最もリベラル色の強いと言われている、城内さんにお越しいただきました。城内さんと言うと、郵政解散のイメージが強いですよね?
城内)そうですね。
須田)安倍さんにいちばん近い政治家の1人と言われていながら、郵政民営化に「反対!」と1人で言われて、当時はなぜこの流れに乗らないのかなと思いました。
城内)やはり信念ですね。郵政民営化は、官から民へと言うと「民=私たち」というイメージがありますよね。「官」は官僚とか、悪いイメージでしょう? そうではなくて、「公から私」なのです。
普通、公園は誰でも使えますよね。でも、これが私物で個人の持ち物だったら入場料を取られませんか? 我々の郵貯やかんぽのお金は、国民が出し合って大きな額になる。それは日本国民の幸せのために使いたいですよね。ところが、民営化したら株主が決めたり、あるいは外国の資本が影響力を持ってしまう。すると国民の幸せに使うより、儲かる方に使おうとなりますよね。半分ならまだしも、全部持って行こうとされるわけですよ。
いちばん美味しいところがかんぽ、その次が郵貯。郵便事業は赤字体質なのです。オランダやシンガポールみたいに、平野で面積が狭ければペイするかもしれませんが、離島があって山下僻地があるところで、郵便事業はどうしても赤字になるのですよ。
でもここに外資はいらない。簡単に言うと魚を三枚おろしにして、骨と皮が郵便事業。「そこは日本人が適当に税金でも使ってやってください、私たち外資は残りを切り身でください」と、だから分社化したのです。いままでは税金を1円も使わずに、赤字体質の郵便事業を貯金と保険の利益で何とかトントンにしていたのですよね。素晴らしいことですよ。でも民営化すると株主の配当を何とかしろとか、郵便局なんて田舎の方はいらないんじゃないか、という議論になりがちです。
やっぱり小泉マジックと言うか、「官」から「民」へとか、「改革」とかありましたよね。いま、どうでしょうか? 長いデフレがあって、格差が広がっている。そういうことを考えると、日本にある共存の輪の精神とは違うような改革に対して、「これはいかん、何とかしないと」という思いがありました。あの頃はまだ若かったですし、普通そんなバカなことはしませんよ。
須田)でもその結果、今度は土曜の郵便配達をやめようみたいな話を聞くと、あの民営化って何だったのだろう、誰を幸せにするものだったのだろうと、いま振り返って思いますよね。
城内)民営化すると郵便料金がもう少し安くなったり、サービスがよくなるなどと印象操作をしながらやっていて、「ほら見ろ」という感じですよね。
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須田慎一郎のニュースアウトサイダー
FM93AM1242ニッポン放送 日曜 18:50-19:20