イチロー引退会見~アマチュアへの指導に興味を示す
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月22日放送)にニッポン放送スポーツ部の洗川雄司アナウンサーが電話出演。イチロー選手の引退会見の模様について解説した。
イチロー選手が現役引退を表明
マリナーズのイチロー選手が21日、アスレチックスとの開幕2戦目終了後に会見を開き、現役引退を表明した。
記者)現役としての選手生活に終止符を打つことを決めたタイミング、そしてその理由をお聞かせください。
イチロー)タイミングはですね、キャンプ終盤ですね。結果が出せずに、それを覆すことができなかったということですね。
記者)いまその決断に後悔とか、思い残したことはないでしょうか?
イチロー)きょうのあの球場であんなものを見せられたら、後悔などあろうはずがありません。
飯田)後悔などあろうはずがないと。これが見出しにもなっています。いろいろな名言も残した方でありました。ここで、この会見の模様を取材しました、ニッポン放送スポーツ部の洗川雄司アナウンサーと電話がつながっています。
昨日の日付が変わるか変わらないかぐらいの夜遅くの会見でしたが、イチローさんの表情はどうでしたか?
洗川)まずゲームが延長12回まで行きまして、マリナーズは勝ちましたが、ゲームが終わったのが夜11時。会見が始まったのが11時56分で、イチロー選手自身が、質問があれば手が上がらなくなるまで答えようということで1時間24分にも及びまして、終わったのが午前1時20分でした。イチロー選手、最後の方はお腹が減っていたようでした。ニッポン放送は2001年にイチロー選手がアメリカに渡ってからずっと、現地にアナウンサーを駐在させて放送をお送りしていたのですが、私も2002年にメジャー2年目に渡米して半年間追いかけました。その頃のロッカールームのイチロー選手は、どちらかと言うと報道陣に背を向ける…。
飯田)そういうストイックなイメージがありますよね。
洗川)孤独にコツコツやって行くような姿でした。あれだけ快活に話して、ファンが作ってくれた昨日の花道などに触れると、時折声を詰まらせて感情を露わにする、そういうイチロー選手を初めて見た気がします。
飯田)周りの記者たちも「いつもと違うぞ」と気づいていましたか?
洗川)ここ数年は、そのような表情を見せるようになっていました。引退を決断したのが来日直前となったわけですが、もっとできたことはあると思うと言っていました。結果を残すために自分なりに頑張って来た。でも人より頑張ったとはとても言えない、頑張ったという物差しは自分のなかにしかないから。
去年の5月以降ゲームに出られないことになった。球団の会長付特別補佐という立場になってフロント入りしたわけですが、チームメイトと練習は続けて、去年のシーズン終了までその日々は続いたということです。ひょっとしたらこういうことは誰にもできない日々だったのかもしれないと。ゲームには出られないけれど、練習を続ける日々だったのですから、そういう意味では、ほんの少しだけ誇りを持てたことだと思うとも言っていました。
飯田)引退の試合に日本を選んだのは、やはり思い入れがあったのでしょうか?
洗川)本人は周りのサポートがないとできないことだとも分かっていて、いまこうしていられることが信じられないのだと。つまり去年のキャンプインの段階ではマリナーズとまだ契約していない状態で、日本の神戸で黙々と練習をしていた。そういう意味では、ここにいることが信じられない。これまで数々の記録を打ち立てて来たのだけれども、10年200本続けて来たことだとか、MVPを取ったことだとか、オールスターゲームに出たことなどは、本当に小さいことでしかない。きょうのことを体験するとそれらが小さく見えてしまう、と言っていました。
飯田)そういう言葉を聞いていると、現役感がすごくありますね。まだ目の前のものに集中して行くのだというね。
洗川)今後どうなるか、小学生か中学生、高校生か大学生かは分からないけれど、そこには興味があると、アマチュアの指導に興味を示されていました。
飯田)それを日本でやるのか、アメリカでやるのかですね。
洗川)そうですね。でも当分マリナーズの会長付特別補佐という立場ですから、半永久的にマリナーズに関わることにはなりそうです。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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