栄養学の原点を学んだ理由 「病人をつくらない予防医学をやりたい」

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「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(5月26日放送)に、日本栄養士会会長の中村丁次が出演。子供の頃の話を語った。

栄養学の原点を学んだ理由 「病人をつくらない予防医学をやりたい」
淵澤)公益社団法人 日本栄養士会会長の中村丁次さん。1948年、山口県のご出身。徳島大学医学部栄養学科を卒業後、東京大学医学部の研究生となり、1985年に医学博士号を取得。2011年より神奈川県立保健福祉大学の大学長に就任されました。また、日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会の座長として、講演や出版活動にも取り組んでいらっしゃいます。

自見)この番組では、毎回ゲストの方に子供の頃のお話をお伺いしています。中村会長は子供の頃、どのようなお子さんでしたか?

中村)ガキ大将でしたね(笑)。みんなを束ねて外で遊んでいました。中学から水泳を始めて、国体の候補ぐらいまでになりました。

自見)子供の頃になりたかった職業は?

中村)(育ったのが山口県の)瀬戸内海ですから、お魚が美味しかったので漁師さんになりたかったです。おじいさんに連れられて漁に行って、よく釣れたのですよね。それで将来は漁師になろうと心に決めていました。

自見)それがいつ頃、医学の方に変わられたのでしょうか?

中村)親戚にお医者さんがけっこういて、何となく医学には興味を持っていたのですが、「予防医学」をやってみたいと思っていたのです。お医者さんとして患者を治療するのは崇高な職業だと思いますが、ひょっとしたら病人をつくらない医者はもっといいのではないかと、中学生の頃に思ったのです。

自見)進んだ考え方ですよね。

中村)近所の集まり事などのときに「将来、何になりたいの?」と聞かれたら、「予防医学をやりたい」と言っていたみたいです。

自見)そして「予防医学」は栄養だろうということで、徳島大学の医学部へ。栄養学の研究と言えば徳島大学だということは知っていましたが、医学部に栄養学科があるのは徳島大学が唯一無二だそうですね。そもそも、栄養学が日本に入って来たのは明治維新の頃だとか。

中村)ドイツの医学者にフォイトという方がいて、ヨーロッパの栄養学を牽引された方なのですが、東大の教授に招かれたのですね。フォイト氏の講義では「これからの食事は美味しいから食べるのではなく、食べ物にどのような成分があるからという考えのもとに食事をすべきだ」という、栄養学の原点を教えていたのです。

すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト
FM93AM1242ニッポン放送 日曜 6:04-6:13

番組情報

すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト

毎週日曜 6:04-6:13

番組HP

この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)

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