小林誠容疑者逃走事件~保釈の判断は適切だったのか

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月24日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。逃走した小林誠容疑者が横須賀市内で逮捕された事件について解説した。

小林誠容疑者逃走事件~保釈の判断は適切だったのか

小林誠容疑者が潜伏していたアパートに入る捜査員。階段上、左端は小林容疑者をかくまった幸地大輔容疑者=23日午後、神奈川県横須賀市 撮影日2019年06月23日 提供産経新聞

逃走の窃盗男、横須賀で23日逮捕

窃盗罪などで実刑が確定し、横浜地検が収容しようとした男が神奈川県愛川町の自宅から車で逃走した事件で6月23日、地検は公務執行妨害容疑で小林誠容疑者(43)を逮捕した。逃走から5日目の23日朝、横須賀市内のアパートに潜伏していたところを説得し、男は刃物を示したり暴れたりせずに応じた。また、神奈川県警は犯人蔵匿容疑で一緒にいた知人の男を現行犯逮捕した。

飯田)これについてメールもいただいていますが、まずは逮捕されてほっとしたというところです。

適切に保釈の判断がされたのかどうか

須田)早期に逮捕されてよかったなと思うのですが、今回のポイントは保釈という部分になると思います。果たして、適切に保釈の判断がされたかどうかは検証するべきでしょう。もちろん逃走した窃盗男がいちばん罪は重いのだけれども、それ以前に責任問題として、釈放を認めた裁判所についても検証して行かないと第2、第3の同様のケースが起こる可能性があると思います。
推定無罪というものがありますから、刑が確定するまでは無罪として扱わなくてはならないという大前提があります。そもそも推定無罪とは何かと言うと、裁判や逮捕時の手続きにおいて「無罪を前提にして扱わなければならない」というものが、法の大前提としての推定無罪です。
確定判決が出ていないから無罪として扱うということではないのです。一審判決前に保釈された被告は、実刑判決を受けても二審に控訴すれば保釈が認められるケースがあります。これは保釈条件が変わっていないからなのです。保釈されたときの状況が変わっていないから、保釈が認められる。ただ、オートマティックに保釈されるわけではなくて、保釈されないケースもあります。日産のゴーン被告の再逮捕などのケースがそれにあたります。再逮捕されて身柄が拘束されたではないですか。その前の逮捕時において保釈条件が変わっていないのに、身柄を拘束されるのはおかしな話なのです。だからケースバイケースなのでしょうが、そのあたりについて裁判所の判断はきちんと筋が通っているのか、裁量的に「この人は保釈」「この人は保釈できない」ということになると、公平公正の大原則に反するのではないかと思います。

警視庁と神奈川県警の仲の悪さ

飯田)メールでもいただいています、“瀬戸は夕凪”さん。「神奈川県の愛川町から逃亡すると、自転車を使って東京に行くこともできるし、交通の便も良いのに、なぜか警察も神奈川県内を捜索。どうしてこんなに行動範囲が狭いのでしょうか。やっぱり自分の縄張りから外へは怖くて行けないところがあるのでしょうか」。

須田)私もまだ取材していないので、はっきりとしたことは言えないのですが、警視庁と神奈川県警の仲の悪さが言われています。

飯田)よく言われますね。

須田)連携ができない。そして面子の問題もある。警察官の連携の悪さが、場合によっては逃走犯が悠々と逃走できるということになりかねない。その辺りについても、それぞれの警察の間で考えて見た方がいいのではないかと思います。

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