大阪府吹田市交番襲撃~考え直す必要のある交番の在り方
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ニッポン放送「飯田浩司の OK! Cozy up!」(6月17日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。大阪府吹田市の交番襲撃事件について解説した。
大阪府吹田市の交番で拳銃奪われ警察官が重体
6月16日午前5時40分ごろ、大阪府吹田市の交番前で古瀬鈴之佑巡査(26)が刺されて重傷を負い、実弾5発が入った拳銃が奪われる事件が起きた。大阪府警は指名手配していた飯森裕次郎容疑者の身柄を先ほど確保した。
飯田)飯森容疑者、拳銃を所持していたという一報も入って来ました。その前には全国手配もされていたのですが、身柄を確保ということになっております。
須田)最近、交番で警官が襲われて拳銃が奪われる、あるいは奪われそうになるという事件が相次いでいます。それに対応するために必ず交番勤務は複数で、あるいは勤務する警官がナイフや刃物を防止する服を着用することになっていますが、それでもこういう事態になってしまった。あと何が足りないのか、もしくはそういう対応をすること自体がもう限界なのかということも含めて、これからの防止策を考える必要があるのではないかと思います。
飯田)もともと交番は地域の方々が、何かあったらすぐに相談に行けるような開かれた部分がある。不特定多数を相手にする場合、そのリスクやオープンというところを考えると、対策をとると言っても難しいですよね。
日本特有である交番制度
須田)日本の安全が保たれている理由の1つに、この交番制度があります。これは日本特有なのですよね。それが大きな曲がり角に向かいつつあるのかなと思います。
飯田)相次ぐ交番襲撃などもあって、拳銃を収納するものの改良などをこれからやろうと、5月から大阪府警でも取り換えが始まっていたのですが、古瀬巡査まではまだ届いていなかったということです。
そして犯行時間は3分前後だった。いきなりやって来て7ヵ所刺したということです。そうなると、警察官個人の力量で防ぐことは難しかったのかもしれないですね。
須田)地域社会に開かれているのが、交番の大きな役割です。それを防御のために閉ざしてしまうと、一般市民との接触が閉ざされてしまいます。交番としての役割が果たせないわけですから、その辺りが非常に難しいところだなと思いますけれどね。
飯田)それと、かつて瀬戸内シージャック事件などがあって、警官が拳銃を使用することに対して制約が大きいこともあり、「あるけれど使えない武器」になってしまっているのではないかと指摘する人もいますが、これはどうですか?
須田)いまの日本社会のなかで、拳銃を持っている存在は警察官だけです。そうすると一定程度の使用に対しては、厳格なルールが必要なのだろうと思います。ただ、そのルールについては今後どうすべきなのか、こういう状況を受けて考えてみる必要はあるでしょうが、こういう状況が相次ぐからいきなりルールを変えようということは、少し拙速すぎるかなと思います。交番の在り方をもう1度考える必要があるのかなと思いますけれどね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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