九州北部に大雨特別警報が発令~最新情報と今後の予測

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月28日放送)で大雨特別警報が発令された九州北部の最新情報を解説した。

九州北部に大雨特別警報が発令~最新情報と今後の予測

大雨で膝下まで冠水した道路を歩く人たち=2019年8月28日午前、佐賀市 写真提供:時事通信

九州北部で猛烈な雨

九州北部を中心に猛烈な雨が降っており、気象庁はきょう28日午前6時前に福岡県、佐賀県、長崎県に大雨特別警報を発令した。対象地域では、これまでに経験したことのないような大雨となっているところがあり、気象庁は何らかの災害が既に発生している可能性が高く、5段階の警戒レベルで最も高い「レベル5」に相当する状況だとして、最大級の警戒を呼び掛けている。

 

気象庁)自分の命、大切な人の命を守るため、地元市町村から既に発令されている避難勧告等、レベル4に直ちに従い、緊急に避難してください。現在、早朝であることから、避難する際には周囲の状況を十分に確認してください。

 

飯田)特別警報が発令された地域は、数十年に一度の、これまでに経験したことのないような重大な危険が差し迫った、異常な状況にあるということです。直ちに地元市町村の避難情報に従うなど、適切な行動を取る必要があります。この雨の状況、最新情報について、日本気象協会の伊藤智博さんとつなぎます。現在の九州地方ですが、どういった状況でしょうか?

伊藤)気象庁はきょう午前6時前に長崎県、佐賀県、福岡県に大雨特別警報を発表しました。数十年に一度の、これまでに経験したことのない大雨となっているところがあります。既に災害が発生している可能性が高く、警戒レベル5に相当する状況ですので、最大級の警戒が必要になります。九州北部には、活発な雨雲が次々とかかる状況が続いています。

九州北部に大雨特別警報が発令~最新情報と今後の予測

平年の8月1ヵ月を上回る大雨

伊藤)佐賀県の各地では、明け方に、レーダーによる解析で1時間に110ミリ~120ミリ以上の猛烈な雨が降ったと見られ、相次いで記録的短時間大雨情報が発表されました。午前5時までの1時間に佐賀市で103ミリ、白石町では98.5ミリという猛烈な雨を観測し、午前5時までの24時間に降った雨の量は長崎県の平戸で395ミリ、佐賀市では325ミリと、平年の8月1ヵ月分を上回る大雨となっています。直ちに命を守る行動を取っていただきたいということに尽きると思います。慌てて避難することは危険な場合もあります。例えば、身の危険を感じるような雨の降り方、道路が既に冠水しているようなところもあると思います。どうしても屋外に避難することが難しい場合は、斜面の崩れやすい場所とは反対側の、建物の2階に移動するとよいと思います。

九州北部に大雨特別警報が発令~最新情報と今後の予測

命を守る行動を

伊藤)そして、これまでの大雨で九州北部の各県に、土砂災害警戒情報が発表されている地域がありますし、氾濫の危険性が非常に高い、氾濫危険水位を超えている川もあります。この後も九州北部には、活発な雨雲がしばらく続きますので、これが更に局地的に猛烈な雨、更に雨の降る量が多くなる恐れがあります。繰り返しになりますが、命を守る行動、周りに体の不自由な方やお年寄りがいらっしゃいましたら、お互いに助け合って身の安全を確保していただきたいと思います。

九州北部に大雨特別警報が発令~最新情報と今後の予測

今後の雨の降り方

飯田)この先はどれくらい降るのでしょうか?

伊藤)きょうはもう前線が同じようなところに停滞し、前線付近には発達した雲がかかりますので、きょうは大雨に警戒ということになります。

飯田)この原因というのは、前線が停滞していて、そこにどんどんと水蒸気が流れ込んでいるということでしょうか?

伊藤)そうですね。雨の原料とも言える湿った空気が、次々と前線に向かって流れ込んでいるが故に、雲が発達しているということになります。

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