ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月16日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。最近の北朝鮮の実情について解説した。
アメリカのビーガン特別代表~北朝鮮と接触を模索
北朝鮮が非核化交渉をめぐり、アメリカが態度を転換する期限を年末だと宣言して挑発を強めるなか、アメリカのビーガン北朝鮮担当特別代表は15日、韓国を訪問した。ビーガン氏は16日に韓国政府と対応を調整し、韓国滞在中に南北の軍事境界線がある板門店で北朝鮮高官と接触することを模索しているが、北朝鮮側が対話に応じるかどうか注目されている。
飯田)14日に北西部の東倉里(トンチャンリ)で、重大な実験を再び行ったと北朝鮮は発表しています。前回の重大な実験は、ICBMの燃焼試験でしたけれども。
金正恩委員長は北朝鮮を掌握していないのではないか
須田)最近の北朝鮮はICBMに関する実験のみならず、発射間隔が短いロケット砲を飛ばしてみたり、韓国との国境地帯で軍事行動をやってみたりと、陸・海・空それぞれの分野で挑発行動がエスカレートしている。これが何を意味しているのか、というのがポイントです。それは、金正恩朝鮮労働党委員長のハンドリングが効いているのかどうかという問題です。ある種、軍部の暴走のようなことが見受けられるわけです。北朝鮮のコントロールタワーを握っているのは、一体誰なのか。金正恩委員長をカウンターパートナーとして、交渉を行ってもいいのかという問題も出て来ている。その見極めを、いま一生懸命アメリカがやっている状況なのだと思います。
飯田)なるほど。一時期は完全掌握したということも言われていましたけれども、揺らいでいるということですか?
経済的な疲弊で軍部の不満が大きくなっている
須田)ここへ来て、軍部が経済的に大きく疲弊しています。それに対する反発、不満が出て来ている。金正恩委員長は3代目ということで、正当性があるのだけれど、もともと抑えが効くような人物ではなかった。これまでは軍部に対する経済的なプレゼントがあって成立して来たのだけれども、その見通しが暗くなって来た。そのなかで今回の揺らぎが出て来たのです。
飯田)なるほど。この間、金正日総書記の弟が帰って来ました。あの辺も影響があるのでしょうか?
須田)そうなのかも知れないですね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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