IR汚職事件~不健全であるべきでは無いIRのイメージを悪くした
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月27日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。IR=統合型リゾート施設をめぐる汚職事件について解説した。
中国企業側が秋元容疑者にIR拡大を要望
日本でのカジノを含む統合型リゾート施設IR事業を巡る汚職事件で中国事業500ドットコム側が内閣府のIR担当副大臣だった衆議院議員の秋元司容疑者に現金300万円を渡した半年後、IR整備区域を5ヵ所に増やすよう要望していたことがわかった。
飯田)当初3ヵ所と言われていて、いまも3ヵ所で整備する方針ですが、「これではうちが参入できない」ということでしょうか。
宮家)20世紀でしたらこういうことが日本でもなかったわけではありません。「カジノではなくIR、統合型施設だ」と言っても、確かにカジノはIRの一部ですね。しかし、今回の事件をみていると、博打をやる場所について、その筋みたいな変な人がいっぱいて、そこに中国が入ってくるという見え方になっているので、最悪でしょう。IRというのは本来不健全なものではありません。ラスベガスに行っても、私は賭け事はしませんが、賭け事以外にだって、ショーもありホテルもあって子どもたちを連れてプールに行きましたよ。いろいろな使い方があるのでIRが何でもかんでもだめだということはないと思います。
宮家)ですが、こんな事件が起きて、関係するのが中国とその筋の人とカジノだというのでは、IRのイメージが必要以上に悪くなります。それが本当にいいのかをちゃんと議論すべきですし、そのための法律であるはずです。法律があるのに、21世紀にこのようなことをしている人がいるのかと思うとがっくりします。それに対してはIR法の廃止法案を出すのではなく、問題は「どうしてこんな人たちがこんなことをするのか」という議論をしなければなりません。こういうものを政局、政争の具にするのはいけないと思うけれども、実際にはそうなっている。
飯田)これを実際に一生懸命やろうとしている自治体が煽りを食うところがあります。
宮家)真面目にやっている人たちがほとんどだから、その部分は理解してあげないといけなないと思います。
飯田)カジノ管理委員会などで、事業者に対しても身体検査が行われるということですが、より厳格にやらないと。
宮家)ギャンブル依存症の問題など、いろいろ問題はありますが、ああいう形で法律をつくったわけだから、やはりうまく施行して自治体のためのために使えたらいいと思います。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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