ジャッキー・チェン、今度は“魔法拳”で観客を酔わせる!
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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第761回】
2020年、装いも新たにスタートしました「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信していきます。
今回は、1月17日に公開された『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』をご紹介します。
ジャッキー・チェン主演最新作、人間と妖怪が壮絶バトルを繰り広げる超娯楽作!
太宰治や手塚治虫など、日本の文化人たちに影響を与えた怪異短編集の最高傑作「聊斎志異(りょうさいしい)」の原作者として知られる、清代中国の作家・蒲松齢(ホ・ショウレイ)。
彼をモデルにした妖怪ハンターをジャッキー・チェンが演じ、摩訶不思議な世界へと観客を誘う『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』が、日本にやって来ました。
ジャッキー・チェンが日本に大ブームを巻き起こした『ドランクモンキー 酔拳』、『酔拳』の原型と呼ばれる『スネーキーモンキー 蛇拳』、主演のみならず初監督・初脚本に挑んだ『クレージーモンキー 笑拳』。ジャッキー作品の原点である<拳映画シリーズ>を彷彿させる、ファンタジー・アクションです。
妖怪の世界から人間を守っていたバリアが壊れ、たくさんの妖怪たちが人間界へと押し寄せて来た。彼らを捕らえるために送り込まれたのは、凄腕の妖怪ハンターで小説家でもあるプウ・スンリン。プウは“陰陽の筆”の力を使って、邪悪な妖怪たちを地獄に封印して行く。
あるとき、村の少女たちが美しい2人の女妖怪によって、次々と誘拐される事件が発生。捜査を進めるうちにプウは、女妖怪の1人シャオチンがかつては人間で、愛する者のために妖怪になったという悲しい過去の持ち主であることを知り…。
筆を片手に邪悪な妖怪を退治する“魔法拳”を駆使し、往年のジャッキー作品の流れを汲んだ真骨頂を見せる本作。その一方で、これまでのジャッキー作品にはないファンタジックな世界観に新鮮味を覚える人も多いことでしょう。
エキサイティングなアクションは、もちろん見応えたっぷり。ファン心をくすぐるコミカルな描写も愛らしく、ジャッキー・チェンの魅力がふんだんに盛り込まれています。
さて、日本語吹き替え版でジャッキー・チェンの声を担当するのは、ご存知、石丸博也。石丸さんは40年にわたり、ジャッキー・チェンの吹き替えを務め、今作で通算91作品目となります。
そのうちの75作品が、2019年12月4日に「同じ声優による同一俳優への吹き替え映画の最多数」として、ギネス世界記録に認定されました。ジャッキー・チェンの姿を観ると、ジャッキー本人の声以上に、石丸さんの声に馴染みを持っているファンの方も多いことでしょう。
そういった意味でも、字幕版と日本語吹き替え版、どちらも楽しんでほしい超娯楽作です。
『ナイト・オブ・シャドー 魔法拳』
2020年1月17日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
監督:ヴァッシュ・ヤン
プロデューサー:アガン
出演:ジャッキー・チェン、イーサン・ルアン、エレイン・チョン、リン・ボーホン、リン・ポン
日本語吹き替え版:石丸博也、高橋広樹、早見沙織、KENN、水樹奈々、鈴木拡樹
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公式サイト http://hark3.com/knight/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/