数字が表している~トランプ大統領の経済政策の正しさ

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月22日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。アメリカ経済の現状について解説した。

数字が表している~トランプ大統領の経済政策の正しさ

ホワイトハウスで、記者団に話すドナルド・トランプ米大統領(アメリカ・ワシントン)=2019年10月3日 写真提供:時事通信

トランプ大統領~EUとの通商合意なければ自動車関税を検討

世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に出席しているトランプ大統領は21日、ヨーロッパ委員会のフォンデアライエン委員長との貿易交渉に臨んだ。トランプ大統領はEUとの合意に自信を見せる一方で、合意が得られない場合には「EUから輸入する自動車への関税措置を検討する」と話している。

飯田)「合意できなければ自動車関税を強く考慮する」と、かなり強硬な姿勢を見せたので、各国が速報で報じました。

高橋)アメリカのいまの経済を考えたときに、マクロ経済は失業率とインフレ率とGDPを基本で見るのです。どれをとってもアメリカ経済は悪くないのですよね。失業率は4%を少し切るくらいですから、アメリカではいい雇用環境です。

飯田)歴史的な低水準だそうですね。

高橋)インフレ率が2%くらいですから、これも目標通り。GDPも伸びているし、文句はないですよね。世界経済をざっと見ると、アメリカがいちばんいいです。それは間違いないから、経済フォーラムでそれを誇示して、世界の経済人とうまくやったということを国内で喋りたいのでしょう。うまいと言えばうまいですよね。弾劾の話はすぐに終わらせたいから、影響が出ないようにいろいろなことをやっているように見えます。

安定しているアメリカ経済~トランプ大統領の経済政策は正しい

飯田)アメリカは景気の拡大が10年くらいに及んでいると言われていますが、そろそろ下降線になるのでしょうか?

高橋)少しはなるのでしょうが、まともな経済政策をすれば10年くらい行くということは、前から言われていました。インフレ目標をきちんとして、必要に応じて財政政策をやる。アメリカはときどき、いろいろな国からお金を集めて大盤振る舞いしていると批判する新聞もありますが、それは間違いです。アメリカの債務は日本とほぼ一緒で、ほとんどありません。財政破綻なんて何も心配する必要はないのです。クレジット・デフォルト・スワップという、保険料のようなものでも0.1%くらいで、まず200年間は破綻しないレベルです。そうでないと、あれだけ低い保険料にはなりません。トランプさんのやっている経済政策は正しいですよ。それを誇りたい気持ちもあるし、欧州はブレグジットでダメだと言いたい気持ちもあるのでしょう。

飯田)唯一ここまでやっているのはアメリカだけだ、と。

高橋)「アメリカが世界を引っ張っているのだ」と言いたいのだと思います。それはあまり間違っていないのですよね。

飯田)確かに、アメリカの財政赤字に関して「明日は赤字だ」と書くメディアは、日本を含めて多いですね。

高橋)全然データはそうなっていないし、例えばアメリカの国債が破綻するとマーケットで話したら、それはおかしいと言われるくらいなのですよ。

飯田)朝日新聞のインタビューで、アメリカの財務長官も務めたローレンス・サマーズさんが同じことを言っていました。

高橋)統合政府だからマイナス金利でもっとやれ、と言うのでしょう。言っていることは普通なのです。世界の標準です。こんなことを言う人はたくさんいますし、言わないのは日本の新聞だけですよ。借金がネットでなければ、財政は大丈夫だというのは当たり前です。ファイナンス論の基本ですよ。グループ決済で見て、大丈夫だったという話です。

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飯田浩司のOK! Cozy up!

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