森友公文書改ざん~佐川氏が安倍総理「辞める」発言の前に一部を削除
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月25日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。森友学園をめぐる公文書改ざん問題について解説した。
安倍総理が自殺した財務省職員の妻に謝罪
安倍総理大臣は24日の参議院財政金融委員会で、森友学園をめぐる公文書改ざん問題で自殺した財務省近畿財務局職員の妻に対する見解を求められ、「総理として申し訳ない思いだ」と謝罪した。職員の妻は安倍総理、麻生財務大臣が問題の再調査を拒否したことに抗議している。
飯田)これに関して、地検特捜部の捜査がありました。検察審査会からもう1度調べろというのもありましたが、その結果、2度不起訴になっているものです。
資料を一部削除したのは総理の「関わっていれば辞める」発言の前
高橋)多くの人が誤解していると思いますが、国有地の売却は通常、競争入札で行われるものです。競争入札していなかったから値引きの話が出てしまったという、事務的には単純なものです。案件が近畿財務局にあって、国会で取り上げられ、予算委員会の前にも取り上げられていました。そのときの佐川氏の答弁は、はっきり言って不勉強なものでした。その後に総理が「私がもし関わっていれば、首相も国会議員も辞めます」と言ったのです。それ以降をマスコミは報道するのですが、その前の佐川氏の答弁にミスがあるのです。自分の答弁のミスに合わせて、資料を変えたという感じです。
飯田)よく言われるのが、総理答弁で「もし私が関わっていたら私の首をかける」という発言があって、「文書改ざんはそれがきっかけなのだ」と。
佐川氏の答弁の辻褄を合わせるために文書の一部分を削除~削除は文書改ざんにはあたらない
高橋)それ以降で変わったという言い方をしますよね。そうではなく、その前に佐川氏への質問があり、きちんと調べずに答弁を行ったので不十分だったのです。その答弁の辻褄を合わすために資料を削除したのです。財務局の資料に余計なことが書いてあるのは事実です。その余計なところを省いただけなので、文書改ざんにはあたりません。削っただけなので内容は変わっていない。削ることもいいことではありませんが、法律では問いようがないということだと思います。
飯田)法律論で考えると、警察が判断して立件までは無理だったということですね。
高橋)無理でしょうね。削っただけで、書き直してはいませんので。現場の資料には関係ない余計なことが書いてあるのも事実です。
飯田)備忘録的には、メモしたものもそのまま残っているのですか?
高橋)職員がメモしたものも残っています。そのまま出しても問題ではありませんが、佐川氏が自分の答弁で不都合になる部分を削ったということだと思います。
飯田)この件に関しては、奥様が国と佐川元国税庁長官を大阪地裁に提訴しました。民事の裁判がこれから始まるということです。
高橋)安倍総理の発言の前に、佐川氏に答弁ミスがあったという話も出て来るでしょう。
飯田)当然、時系列を精査しますからね。
高橋)予算委員会の前に財金委員会というのがあって、そこで質問が出ています。
飯田)それは議事録を調べれば…。
高橋)すぐにわかります。
自らの答弁のミスを修正するために一部分を削除した佐川氏の個人的な問題
飯田)手記全文が新聞にも載りましたが、自殺された赤木俊夫さんは土地取引には絡んでいないということです。
高橋)後から来て、巻き込まれて忙しくなったということでしょう。気の毒ですよね。
飯田)手記を見ると財務省の体質について、おかしいと思って下から上げても、それが動かないということも指摘していました。
高橋)おそらく削れと言われたら、「すでにこのように処理しています」というのが普通の財務局の職員だと思います。だから削れというのがおかしいのです。佐川氏は削らないで、そのまま答弁しておけばよかったのです。
飯田)パワハラのようなものは、個人に帰属するのか、組織の体質なのか…。
高橋)佐川氏は自分で答弁をミスしてしまったので、それに合わせたという個人の話が大きいように私は思いました。
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