国会延長~森友・加計問題があっても与党が強気なワケ
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月21日放送)に元航空自衛官・軍事評論家の潮匡人が出演。今国会の会期延長と野党の問題点について解説した。
国会32日間の延長~支持率回復で与党側強気
いまの国会会期を、来月22日までの32日間、延長することが決まった。これにより、IR(カジノ統合型リゾート)整備法案は、今国会で成立する見通しとなった。
飯田)一連の不祥事や疑惑とされているものについて、解明が尽くされていないではないかと、野党にとっては追求の場が増えると思いますが、延長については反対していました。一方の与党は強気です。
潮)一口に与党と言っても、特に自民党の衆議院と参議院でかなり受け止め方、立場が異なっているようです。
いずれにせよ、反対・批判をしている野党の、特に第1党の方々が、「国民の税金が何億円も使われて~」と仰っておられますが、つい最近まで審議拒否をしていた方にそう言われても納得できない感が強く残ります。また、延長したところで、結局はモリカケ問題追求に明け暮れるなら延長する意義があまりないのではと思います。
今日のニュースにもなっている米朝問題も含めて、まさに大きな動きがあるなかで、これまでの国会でもそこに時間を費やさず、モリカケばかり野党側が聞いてくる光景を見せられてきたので、「会期延長しても、日本のためになるの?」という疑問を多くの方が抱いています。正直私も政府側のモリカケに関する説明や答弁について、疑問を未だに払拭できていません。
それでも内閣支持率が上昇しているということは、いかに野党がきちんと仕事できていないことを裏付けているのではないでしょうか。少なくとも、野党に延長を批判する資格はないと思います。
嫌がらせとしか思えない行動をとる野党
飯田)野党については「19日間お休みをいただいていた方々」と記憶に残っていますからね。米朝首脳会談を受けて日本を取り巻く安全保障環境も、あの共同声明をそのまま読めば、ガラッと変わってしまったのではというところもありますよね。
潮)まさに、そうした中身に至ることを、国会の場でさまざまな議論をすべきと思いますが、悩ましい部分があります。これまでもたびたびあったのですが、野党側が嫌がらせとしか思えないような手法やタイミングで外務大臣に質問通告したりする。それにより、外務大臣がアメリカなどの海外へ出発するのが遅れる。やむを得ずチャーター機で行かざるを得なくなり、結果的にお金がかかったりするわけです。
あるいは、私が先ほど批判したような内容を受け、野党が「分かりましたよ。じゃあ米朝問題をガッチリ審議しましょう」となったら、まさに正々堂々議論されることになるかもしれませんが、その間に担当大臣などは、特に外務大臣も含めてどこにも行けないことになる。そういう問題もあるわけですし、国会議員に対しては、多くの国民が様々な思いがある。「そもそも、どうして1年の半分くらいしか国会は仕事していないの?」ということもありますが、国会が開かれると、答弁に関係する公務員やその他のみなさんがそれに縛られていくことにもなるので、ちゃんと国会を開けば仕事をしていると、必ずしも直結した議論をすべきではないだろう、とも思います。
飯田)本来は、大臣だけが常に答弁に立つのではなく、実務的な面とかは副大臣でもできるように「副大臣制度」ができたはずですよね。あまり活用されている気がしません。
潮)野党側が大臣の出席を求めるところがあるというところもあります。それはもちろん間違っているとは思いませんが、深読みすると「単なる嫌がらせでは?」という形で質問することがこれまでもしばしば見受けられます。その辺はきちんと反省して欲しいと思います。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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