骨太の方針2018~日本の今後を決めるターニング・ポイント

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6/18 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!⑤

骨太の方針2018閣議決定
7:43~ココだけニュース スクープUP!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

麻生 太郎 安倍 晋三 幸福の黄色い羽根

臨時閣議に臨み、麻生太郎副総理・財務金融相(右)の「幸福の黄色い羽根」を指さす安倍晋三首相=2015年6月30日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

「骨太の方針」の重要性

政府の経済財政運営の基本の指針となる骨太の方針2018が先週金曜閣議決定された。今後選挙が続くため、財務省が求めた社会保障分野での大幅な負担増は見送られる一方、外国人労働者受け入れ拡大を打ち出した。今回の中身について須田さんに読み解いていただく。

飯田)メニューはいろいろ出ました。いろいろ出ましたが、総花的だという批判もあるところですが、いかがでしょうか?

須田)大前提の話をさせていただきたいのですが、新聞各紙読んでいても、この骨太の方針というのがいかに重要な方針であるかということが全然伝わってこない。それはきちんと書かれていないからなのですが、これから予算編成作業が本格化してきます。予算編成というのは、かつては財務省の主計局が中心になって、勝手に決めていたという側面があります。
これを小泉内閣になったときに政治主導で予算編成作業を進めて行こうじゃないかという方向性を打ち出された。ただ、政治主導と言っても「どこの道路にいくらつける」とか「どの社会保障費をいくら増額する」とかいうことは細かすぎて政治の側はできないのですよ。ですから、大局の方針を予算編成作業の前、つまり概算予算要求期限を決める前に決めようじゃないかというのがこの骨太の方針なのです。
ですから骨太の方針を閣議決定するということが事実上の次年度予算編成のとっかかりの作業になっている。だから重要なのです。
これに向けてはいくつかこれまで布石があって、一昨年の9月にある方針が閣議決定されました。それは「1億総活躍社会実現プラン」というものです。その中身を見てみると女性の活用、活躍。あるいはシルバー層、前期高齢者(65歳~75歳)の活用活躍が謳われたわけです。
そういった流れを受けて、今年の2月に「高齢者社会対策大綱」という方針が決定された、そのなかに盛り込まれたのは、年金の支給年齢をもう少し引き上げて選択制を引き上げて、75歳までの選択制を認めようじゃないか、今現在は70歳までです。本来だったら基準としては65歳から受給するのだけれど、さらに75歳からに引き上げる。そうすると加算率は84%までいきます。

飯田)2倍近くまで上がる。

65歳から75歳はもはや老後ではない

須田)2倍近くなるのだったらもう少し頑張って働こうじゃないかと、65歳から75歳の就業率が上がってくる。それを目的としています。
そういった意味でいうと今回の骨太の方針というのはそういった一連の流れに立っているものなのです。そういった意味で、女性の労働力強化のために、どこに予算配分していくか。これは幼児教育の無償化、待機児童の解消といったところがそれにあたるのですね。社会保障分野では負担増は見送られましたが、見送る一方で、年金の支給年齢を上げていこうと。安倍さんは、ここにおいては明文化されていないけれども、65歳から75歳というのはもはや老後ではない、という言い方をしているじゃないですか。現役世代的な扱いをしはじめていますよね。ですから、骨太の方針が発表されて、初めて聞いたものではないのですよ。

飯田)急に出てきたものじゃないのですね。

須田)それまで布石があって、それとワンセットで見ていかなければ、労働人口も減少します、年金財政、社会保障財政も厳しくなります。そして、人生100年時代を迎えます、というなかでの、今回の骨太の方針というのは今後の日本の社会構造を決定する上で転換点、大きなターニング・ポイントになるだろうという、そういった意味で読み解いていかないと、これから日本はどこに向かっていくのか、どういう形で予算が付けられていくのかが見えて来ないと思いますね。

飯田)よく2025年問題なんて言って、そこのところで、団塊の世代の方々が社会保障を受給するとリタイアメントする時代になる、なんていわれていますけど、そうすると、現役時代をのばしていけば、そこの部分もまだまだ働ける人は働けるぞ、と。

企業側の負担も大きい「70歳定年延長」

須田)そうですね。そこに関連する記事として、定年の70歳延長制というのも出てきていますよね。そういったところも流れのなかで見ていくと、わかりやすいのではないかと思います。ただ、これは企業側の負担も大きいのではないかと思います。年功序列型賃金だとか、終身雇用型の賃金体系のなかで、70歳定年延長ということが果たして実現できるのか、人件費の負担増に耐えられるのか、これは難しいから、働き方改革というものが必要となってくるのだということになります。ですから、それだけ単独で見ていたのでは全体像は見えてこないのですよ。ただマスコミ報道であるとかね、あるいは野党の批判というのはそこだけしかみていないから。

飯田)ピンポイントで。

須田)そこに対して批判してもなんの意味も成さないのですね。

飯田)それについていうと、いままで、年功序列の賃金だったり、サービス残業だったり、というもの、耐えて耐えて耐え忍べば、60歳になったときに莫大な退職金が手に入ると。ある意味、退職金のために前借のような形で労働をさせられていてるところがあって、それもあるから中々退職できないというのもあったじゃないですか。この制度そのものも、段々と70歳まで定年とかなると、立ち往かなくなりますよね。

須田)そこも見直す必要がありますよね。働く内容というのも見直していかなきゃならないし、だからといって、60歳超えて、65歳超えていって、現役の人並の能力、体力がもつのか、という問題もありますよね。ですから年齢に応じて、あるいは、女性に関してもどういう働き方がベストなのか、というのを考えていく必要がありますね。

飯田)ある意味、いままでは一本道しかなかったものが、いろいろ作るっていうことになるのですか?

須田)そういった意味合いを含んだ上での働き方改革なのですよ。

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