東京五輪の開催期日が決定~延期によって起こる“これだけの問題”
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月31日放送)にジャーナリストの有本香が出演。東京オリンピック・パラリンピックの開幕が決定したニュースについて解説した。
東京オリンピック来年7月23日、東京パラリンピック8月24日に開幕が決定
小池都知事)オリンピックが7月23日から8月8日、パラリンピックが8月24日から9月5日の日程でございます。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になった東京オリンピック・パラリンピックについて、東京都の小池知事は30日夜に会見を行い、オリンピックは2021年7月23日、パラリンピックは8月24日に開幕する日程を発表した。
飯田)30日午後6時からIOCのトーマス・バッハ会長、森喜朗大会組織委員会会長、橋本聖子オリンピック・パラリンピック担当大臣と、小池百合子都知事が電話会談したということです。そもそも会見の趣旨は新型コロナウイルスについてだったのですけれども、こういった発言もあったということでご紹介しました。
有本)そうですね。オリンピックについては1年程度ということだったので、このくらいの日程ということでしょう。あとは暑さ対策をどうするのか、マラソンはどうなるのかというのもあるけれど、いまはそれよりも、どうやってコロナウイルス感染を収束させるかですよね。
飯田)とりあえず1年程度の延期で、日付もある程度出て来たわけですが、大会関係者のなかにはこれで済むのかどうかという声もあります。
有本)1年ではなく、結果的に2年にせざるを得なくなるのではないかとか、いろいろなことを言っています。しかし、そうなれば出場できなくなる選手もいるでしょうから、大会の中身が大きく変わってしまいます。とにかく、世界を揺るがす事態です。
延期によって完成が間に合う環状2号線~仮設道路は無駄に
飯田)つくって来たインフラが、1年間も宙ぶらりんになるということになります。
有本)予定されていた関連イベントなども延期になるわけですよね。それに関係していた会社は、事業を維持できなくなるところも出て来るのではないかなど、考え始めると大変です。
飯田)ボランティアの人繰りも全部一からになります。1年延びたということは、環状2号線がこれでできますね。
有本)散々ここで言い続けて来たことですね。小池知事が2016年に就任し、直後に行われると決まっていた築地から豊洲への市場移転ですが、これを2年遅らせてしまったことによって、オリンピックの専用道路にする予定だった環状2号線が通らなくなりました。これはいま見直し中と聞いています。ただ一応、今年(2020年)の7月に間に合わせる予定で、側道を暫定的に仮設道路として使うということで工事が進んでいましたから、二重で無駄になるという話ではないかなと思います。
飯田)当初の計画だと、あそこはトンネルを通すということでしたね。
小池知事~都知事選に向けて自民党と連動か
有本)地下を通す予定が間に合わなくなってしまったということなのです。混乱を招いてしまった挙句、築地市場を再整備するなんてことも言い出したわけですよね。しかし、再整備を見直すということを議会で言って、自民党から最終日にお礼を言われたりもしていました。「見直すと言ってもいろいろありますから」とおっしゃっていましたが、要するに早い話が、自民党とも手打ちをしたでしょう。そんなことを言っていられませんからね。
飯田)コロナ対応を含めて。
有本)知事選もありますので。自民党も小池さんに勝てる候補を出せるかといったら、それはできないわけだから、今回はお互いに矛を収めるような形になっている点で、3年前にいろいろあったことも軌道修正して行くことになるのかもしれません。ただ、東京都も甚大なマイナスです。
飯田)予算についても、これから議論して行かなければいけないと。
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