ニッポン放送「ザ・フォーカス」(3月25日放送)に作家・ジャーナリストの河合雅司が出演。25日の小池都知事の緊急会見について解説した。
まさに“瀬戸際”、1人1人の小さな努力の積み重ねが必要
25日20時10分ごろから、東京都の小池知事の記者会見が行われた。東京都では新たに41人の新型コロナウイルスへの感染が確認され、このうち病院での感染が11人、その他が30人、うち5人は海外への渡航歴があるとの発表があった。
森田耕次解説委員)東京都の小池知事によると、病院は台東区の永寿総合病院で、現在立ち入り検査などを行っているそうです。通院患者、入院患者、ご家族については主治医などの相談を受けるようにとのことでした。平日はできるだけ自宅で仕事などをして欲しい、夜間は外出を控えて欲しいなどの要請があった他、今週末は不要不急の外出を控えるようにとの要請もありました。更に、新学期については授業の開始を後ろ倒しにして欲しいということで、都立大学はゴールデンウイーク明けからの授業再開を目指すということです。この3日間での感染者数が、25日も含めて計74人ということで、オーバーシュートの懸念が非常に高まっており、重要な局面を迎えているという話でしたね。
河合)知事は「感染爆発 重大局面」というフリップを出して会見されていましたが、23日の記者会見で言われていた通り、瀬戸際にあるのだということですよね。知事からは具体的な要請がいくつかありましたが、我々がきちんとそれを守り、やることをやらないと大変なことになって来ると思います。
森田)3つの「密」、「密閉」「密集」「密接」を守って欲しいということです。先日の記者会見では、大規模イベントの自粛を4月12日まで続けて欲しいということを確認していましたが、25日は改めてK-1の試合のことや、ライブハウスなどの自粛についても話していましたね。
河合)飲食をともなう集まりも、なるべく控えてくれという話でした。
森田)そういったことを徹底しないと、都市封鎖(ロックダウン)になる可能性があるということですよね。
河合)ロックダウンそのものも、実際行われるとなったら大変なことですが、感染爆発によって重篤な症状で亡くなる人が増えるようなことは避けなければいけません。個々人にとっては、1人1人の小さな努力の積み重ねしかできることがないので、やれることをきちんとやって行くということだと思います。
森田)台東区の病院についてはかなりの感染者が出ているようで、1つのクラスターというか、院内感染ということですね。
河合)そうですね。知事の話では、病院関係者や入院している人、その家族についても、きちんと検査をして調べて行くことになると思って聞いていました。ここを抑えないと、この病院から次のクラスターへという話になりかねないですよね。
チャールズ皇太子も感染
森田)海外では、スペインの保健省によると新型コロナウイルスの死者が1日で700人以上増え、スペインでの死者は3434人になったということです。これでスペインでの新型コロナウイルスによる死者は、中国の公式発表の死者数を超えたことになります。ヨーロッパでもまだ感染は拡がっているようです。
河合)アメリカでも拡大していて、日本もいつ諸外国と同じような感染拡大の状況になるのかわかりません。
森田)ここで何とか食い止めなくてはいけない。またイギリス王室は、エリザベス女王の長男であるチャールズ皇太子(71)が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにしましたが、症状は軽いとBBCが伝えています。
番組情報
錚々たるコメンテーター陣がその日に起きたニュースを解説。佐藤優、河合雅司、野村修也、山本秀也らが日替わりで登場して、当日のニュースをわかりやすく、時には激しく伝えます。
パーソナリティは、ニッポン放送報道部解説委員の森田耕次。帰宅時の情報収集にうってつけの番組です。