黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に『ニッポン手仕事図鑑』編集長の大牧圭吾が出演。2019年にニッポン手仕事図鑑が主催した初めての映像コンペティション『ニッポンものづくりフィルムアワード』について語った。
黒木)今週のゲストは『ニッポン手仕事図鑑』の編集長、大牧圭吾さんです。大牧さんの肩書は編集長です。動画メディアでいらっしゃるのに、どうして編集長にしたのですか?
大牧)1つのメディアとして発信するものをつくりたかったですし、ものを売るECサイトもつくりたかったのです。「それはプロデューサーだよね」と言われたのですが、プロデューサーだと職人さんが距離を感じるけれど、編集長とすれば少し信頼してもらえるのではないかと思い、編集長にしました。
黒木)若いクリエイターの人たちを育成するために、『ニッポンものづくりフィルムアワード』というものを開催されたそうですけれども、今年(2020年)も開催されるのですか?
大牧)昨年(2019年)、初めて開催したのですが、好評だったので、今年も開催したいと思っています。
黒木)クリエイターたちがつくったものを、手仕事図鑑の動画で発信するという感じですか?
大牧)いわゆる映像のコンペティションですね。なぜこれをやり始めたかと言うと、『ニッポン手仕事図鑑』が少しずつ知れわたって来て、『ニッポン手仕事図鑑』の映像を撮りたいというカメラマンが増えたのですよ。でも、僕らはお金もお支払いできないので、映画祭みたいなコンペティションを開催して応募してもらい、応募作品を公開したらどうかと思ったのです。注目される職人さんも増えるし、その映像を撮りたいという人たちが世に出るきっかけもつくれるのではないかと思いました。
黒木)大牧さんが動画配信されているものを出すのではなく、一般から募集してコンペティションをやって、そのなかから選ぶということですか?
大牧)そうです。去年の受賞者はタイの方でした。大分県に小鹿田焼という焼き物があるのですが、その焼き物のドキュメンタリー映像をつくって、グランプリに選ばれました。ありがたいことにテレビでも紹介されたので、すごく拡散されています。僕らだけの配信では限界があるので、いろいろな方の力をお借りして、映像の本数を増やしています。職人さんの1次審査通過作品が50作品あるのですが、すべて『ニッポン手仕事図鑑』のなかで公開しています。他のメディアで紹介されたり、通過した方が他の地域からお仕事をいただいたり、僕らの知らないところでコミュニケーションが生まれています。価値のあるイベントだなと思います。
大牧圭吾(おおまき・けいご)/ニッポン手仕事図鑑 編集長
■1977年、長野県安曇野市生まれ。
■映像ディレクターとして、秋田県、長野県、神奈川県、和歌山県など、全国の地方自治体の移住促進PR映像などを手がける傍ら、「ニッポンの手仕事を、残していく」をコンセプトに掲げる動画メディア、『ニッポン手仕事図鑑』を2015年1月に立ち上げ、編集長に就任。日本の未来に残して行きたい技術や文化を、国内外に向けて発信している。
■2017年9月、『子どものためのニッポン手仕事図鑑』を監修し、出版。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳