ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」(4月20日放送)にゲストの森永卓郎が出演。新型コロナウイルス感染症について政府が取るべき経済対策を提案した。
10万円給付を毎月やって、収束が見えたら消費税をゼロに
「これからの日本にとって、必要となる経済活動はどういうことなのでしょう?」---このような質問が番組リスナーから森永あてに届くと、「欲求不満が溜まっているのでいま経済対策を組めばコロナ後のV字回復は十分可能だと思っています」と前置きをしたうえで、森永はその対策案を次のように説明した。
「私がいま言っているのは、『10万円給付を毎月やろう』と。そうすると、生活の不安はなくなりますよね。そして、収束が見通せた段階で『消費税をゼロ』にする。実は2019年の10~12月期でGDPが7.1%落ちたのは消費増税の影響なのですよ。消費税を増税して消費がドンと落ちたのだから、消費税をゼロにすれば消費は増えるに決まっているのですよ。それをやりましょうと言っているのですが、なかなかウケないのですよ」
この案には、番組パーソナリティの垣花も「毎月10万円が本当にいただけるのだったら困っている人たちはみんな助かると思うのですが」と感想を述べつつも、「そこで必ず出るのは『どこからお金が出るのか』という話ですね」と、誰もが感じる疑問をぶつけた。
誰も負担しなくていい『通貨発行益』の仕組み
すると森永は「これはすごく簡単なのですよ」と返し、次のように解説した。
「赤字国債を出して日銀がそれを全部買い取ってしまえばいいのです。政府は日銀に利払いをしなければいけないのですが、それは国庫納付金で返ってくるので、誰も負担しなくていいのです。この『通貨発行益』というやり方は、やり過ぎるとインフレになってしまいます。ただ、安倍政権の7年間では1年あたり53兆円同じことをやっているのです。それを事実上借金の返済に回してきてしまったのですから、53兆円は絶対に大丈夫です。特に2016年は85兆円もやって大丈夫だったので、100兆円くらいだったら何の問題もなく、誰も負担をせずにできると思います」
財源の問題ではなく、インフレになるおそれだけに気を付ければいいということであれば実行できそうだが、これにはとある“ハードル”があるという。
「これをやろうと言うと、ものすごく抵抗があるのですよ。なぜかと言うと、毎年50兆円も余分に使っていいことがわかってしまうと、『いままで言っていたことは何だったのだ?』という話になるので」
これまでの辻褄が合わなくなってくるからというヒューマンな“ハードル”には垣花も驚きを見せ、「『そういうことは言わないから、黙っているから』と言って説得しましょうよ。コロナで死ぬのではなく、経済で死ぬと言われているのですから」とコメント。
これには森永も「そうそう、そうです」とうなずき、「いままでケチケチしてきたのだから、こういうときに使わないでどうするのだと思います」と語気を強めた。
番組情報
ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!