第2次補正予算案提出へ~早急な成立が求められる2つの理由
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月12日放送)にジャーナリストの有本香が出演。追加経済対策を盛り込んだ第2次補正予算案について解説した。
第2次補正予算案、今国会提出へ
政府・与党は11日、新型コロナウイルスの感染拡大と緊急事態宣言の延長を受け、追加経済対策を盛り込んだ2020年度第2次補正予算案を今国会に提出する方針を固めた。中小事業者への家賃支援や困窮学生らへの支援、企業による従業員への休業手当支給を支援する「雇用調整助成金」の上限引き上げなどが柱となる。
飯田)今国会は6月17日までで、与党幹部は延長しないと言っていますから、それまでには成立させなければいけないということですよね。
1日も早い成立が求められる2つの理由
有本)特に第2次補正に関しては何よりも優先して審議し、できるだけ早く成立して欲しいと思います。ニッポン放送の周辺でも、実際には緊急事態宣言が発令される少し前から休んでいる商業施設があります。そもそも3月くらいに想定していたものから第1次の補正が組まれて、ゴールデンウィーク前にギリギリ成立しました。そこからさまざまな給付金や助成金が動き始めるわけです。3月くらいの段階でお金に困っているのに、出るのは早くて5月中旬くらいという話です。もう既に手元が逼迫(ひっぱく)して来ている方もいるし、休み期間が長くなってお給料が入らない非正規の方もいます。できるだけ早く出す流れに持って行くためにも、1日も早い成立が求められます。
飯田)5月4日に緊急事態宣言の延長が発表されましたけれども、第1次補正は延長前の想定ですものね。
有本)その前の想定ですし、経済の悪化の影響も、現状よりは楽観的だったと思います。深刻さの度合いが違って来ていることからも、できるだけ早く成立させるべきだと思います。もう1つは、例えば2019年1月からの通常国会で、法案がどのくらい出されて成立しているのか。提出件数は127件で、成立しているのが68件です。国会でこれほどの法律を通すことにより、いろいろなことが動いているのです。そういう点からも、この2次補正にはスピードが求められます。それ以外のもので、今回に関しては滞っているものもあるかと思います。でも、そういうものもどんどん成立させて行かないと、他の部分で支障が起こることが考えられます。
飯田)ここでしか立法の権限はなく、法律が成立しない限り、行政機関などはまったく動かない。
有本)成立が予定されている前提で考えられていたこともあるはずなのですよね。それがまったく動かないという状況では、まずいということです。
今回のような国難に対応するためにも憲法改正が必要か
飯田)一方でコロナウイルス対策をするわけですから、密であることを避けながら審議しなければいけません。出席数が定足数を満たさなければ成立しないという決まりがありますから。
有本)憲法改正しないと、今後もこのようなことが起きたときにどうするのかという対策が打てません。今回は半々くらいで出席して、それ以外の人は議員会館でということを致し方なくやっているようですけれども。こういうことで憲法違反になってもいけませんので、これほどの国難になった場合は、国の最高法規であって基本でもある憲法を考え直す場に、国会はならなければいけないですよね。
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